マイケル・ホイが主演した「旅立ちのラストダンス」。ホイが演じたのは、葬儀を仕切る「導師」。日本ならお坊さんだろうか。
この導師と葬儀社の組み合わせで、香港の葬儀が行われる。
ダヨ・ウォン演じる新人の葬儀社の社長。コロナ不況でウェディング業界からの転職。死者に対する敬意が足りないと老導師から嫌われる。
「旅立ちのラストダンス」★★★★★
香港の名優マイケル・ホイの国宝的名演。あの「Mr.boo」のマイケルかと思うほど、年輪を感じる重厚な演技。これだけで、この映画を観る価値がある。
共演のダヨ・ウォンは香港では有名なコメディアンだとか。TBSの井上アナウンサーみたいな風貌。
最初は金儲けに走るばかりで、ホイ演じる老導師にバカにされ、相手にされない。
前の事業の借金の返済に追われて、つい、ビジネスライクになっていたのだ。しかし、この葬儀社が扱うのは、人の死である重みに気がつく。
香港版「おくりびと」といわれているそうだけど、まさに、そう。あの映画がアカデミー賞ならば、この映画も同等の質。今年観る外国映画のNo.1の有力候補。
それにしてもマイケル・ホイは映画史に残る名優。映画のセリフにあるけど「ゴッドファーザーのマーロン・ブランド」のよう。
人の生き死。その重さ。それぞれの複雑な家庭関係も丁寧に描かれる。(特に導師の息子家族と娘との関係)
上映時間は2時間20分。それが長くは感じない。
香港の街が優しさに満ちているようにさえ見えた佳作。昨年の「トワイライト・ウォリアーズ」に引き続き香港映画が元気なのは嬉しい限り。


