第1次対戦下の英国北部のヨークシャーを舞台にして音楽をテーマにした映画「ザ・コラール」。主演するのは「教皇選挙」のジョセフ・ファインズ。
「ザ・コラール」★★★☆☆
戦争で多くの若者が戦場へ駆り出された街。教会の合唱団のメンバーが足りなくなる。
しかも、指揮者になったのは敵国ドイツから移住してきたファインズ演じる医師。
小さな街に忍び寄る戦争の影を描く映画。まじめな映画なのだけど、いまいちパンチがない。
日常にみる戦争なんて、そんなものかもしれない、でも映画としては、もう少し物語的な起伏、緊張感が欲しい。
ポイントはファインズ演じる男がドイツ男であること。普通なら影を忍んで生きるような状況なれど、街の中心的な役割を持たされる。
もちろん、本人は戸惑いを隠せない。そのあたりの微妙な空気感をファインズは見事に演じている。
それと大作曲家エドガーとのやりとり。「威風堂々」などで有名な作曲家。
映画では彼の作品を演奏することになるのだけど、戦時下を反映するような内容に変えてしまう。
エドガーには隠れて改変しようと思っているのに、たまたま近くに来ていたエドガーが、リハーサルしている場所に来てしまう。
勝手な改変に怒ったエドガーが演奏することを禁止する。
でも、街の人は田舎町で何をしようと、そんな偉い人の耳には入らないと演奏を強行する。
その演奏会がうまく行き、街の若者が戦場へ向うというシーンで映画は終わる。
余韻のあるシーン。映画としては真面目な作品。もう少し物語に工夫があれば、良作になったのに惜しい。

