「オッペンハイマー」でアカデミー主演男優賞に輝いたキリアン・マーフィが主演している「決断のとき」。1980年代のアイルランドが舞台。
キリアン演じるのは小さな石炭会社を経営する男。社長といっても、自ら運転して配達しているような規模の会社。その配達先の修道院で目撃したのは、強制的に修道院の入れられる女の子。
当時、修道院は、ある意味、矯正施設のような役割を担っていた。そこへ強制的にぶち込まれた少女に脱出を助けて欲しいと請われる。
しかし、そんなことをすれば修道院に睨まれる。そうなれば、小さな町では村八分になってしまう。
「決断のとき」★★★☆☆
テーマとしては真面目な作品。でも、この背景が映画を観ている限りは良くわからない。修道院の権威がどれほどもものか、それで追放された人がいるとか、そんなエピソードをはさまないと理解しずらい。
テーマに合わせたのだろうけど、終始画面が暗いのも映画に救いのないものにしている。全体にトーンが暗過ぎるのだ。
キリアン・マーフィは熱演だけど、演出がいまひとつなので、その熱演が空振りしている。大好きなエミリー・ワトソン(「奇跡の海」など)も、この映画でベルリンで演技賞をもらったとは思えない地味な演技。ただ怖いだけに見えた。
それにしても、これが80年代の話とは。アイルランドの旧弊さには驚くばかり。
