陸上競技を題材にしたアニメ「ひゃくえむ」。タイトルは100m走のこと。陸上競技に賭ける男の子たちのドラマ。
物語は小学校時代から始まる。走りでは誰も勝てない存在の主人公トガシ。ある日、転校生の小宮と知り合いになり、彼に走りの指南をする。
最初は普通に走ることも、ままならない小宮がトガシを凌駕する存在になる。
「ひゃくえむ」★★★★★
走ることの意味、意義、そして挫折の人生を見事に物語にしている。
その境地に辿り着かなけば見えない景色を観客に見せてくれる。物語的に優れているのは、少年時代から成人時代までの変遷を描いていること。
子供の時は天才と讃えられた主人公のトガシは中学生時代に伸び悩み。高校では陸上に距離を置く。
しかし、あるキッカケで復帰。それからは陸上一筋。しかし、光があたるだけの人生ではなく、曲折を経ながらも社会人になるまで陸上人生を歩む。
対照的に、彼が子供時に陸上を教えた小宮は光の当たる陸上人生を送っている。
この光と影の描き方も見事。それをアニメならではのデフォルメした表現で見せる。「面白い」という声は聞こえていたけど、想像以上。完璧な出来。
松坂桃李と染谷将太のヴォイスキャストも良かった。誠実な松坂桃李。曲者の染谷将太。ふたりのイメージにピッタリ。
しかも、俳優をキャスティングした場合にありがちな、俳優の表の顔が絵を邪魔しない。絵にフッティングした声当て。
私的今年No.1アニメ作品。
