カルフォルニアが舞台の「フォーチュンクッキー」。モノクロ、スタンダードの映画。登場人物がベンガル系なので、最初はインド映画なの?かと思った。
そのうちタイトルになっているフォーチュンクッキー工場が出てくるのでアメリカが舞台とわかるけど、ずっとNYのチャイナタウンかな?と思いながら観ていた。
主人公も一体、何人なのか?その背景は?それが映画の進行と共に明らかにされてくる。
彼女はアフガンからの移民。通訳をしていたので英語はしゃべれる。住んでいるのはカルフォルニア。フォーチュンクッキーはサンフランシスコのチャイナタウンに納品されている。
故郷のアフガンでは、彼女が通訳をしていたこと、亡命をしたことで、タリバンから家族が迫害されていることもわかる。
そんな彼女の日常が淡々と描かれる。この距離感が、この映画のテイストをクールにしている。物語的には、かなりウェットな展開なのに、そうしない。
この映画を観て、映画ファンなら誰でもジャームッシュを想起する。モノクロ、スタンダード、テイスト、まさにジャームッシュ・ワールド。でも、そのスタイルは、美しいオマージュになっている。
原題は彼女が住んでいるサンフランシスコ郊外の「フリーモント」。これを「フォーチュンクッキー」にしたのは正解。彼女の生きた軌跡、未来に繋がる。
昔、サンフランシスコのチャイナタウンで貰ったフォーチュンクッキーには「あなたが次に行く場所に良き出来事がある」だった。まさに、そんな映画。
「フォーチュンクッキー」★★★★★
▲入場特典で貰ったフォーチュンクッキー!

