今期の朝ドラ、絶賛の声も納得の素材、一番優れているのは中園ミホのプロの仕事ぶり | con-satoのブログ

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 新朝ドラ「あんぱん」。放送1ヶ月にも満たないのに絶賛の声が聞こえる。「あさイチ」の冒頭の「朝ドラ受け」もドラマの内容がいいと出演者のコメントもイキイキとしている。

 それにしても、国民的アニメ「アンパンマン」の作者の伝記とは、これ以上ないぐらい最適な朝ドラの主人公選択。40歳以下の日本人なら幼少期に「アンパンマン」に触れたことのない人なんていないだろう。

 誰もが敬愛する、やなせたかし先生。その先生の幼少期はあまり幸福とはいえなかったという事実。それゆえに、あれほど絶対的な優しさを表現したのだと朝ドラを見て感じている。

 それにしても今回の朝ドラ。脚本の中園ミホのプロの仕事ぶりに唸る。先週、放映されたのは、ヒロインのぶが、嵩の実母に意見するシーン。ヒロインとしては嵩の気持ちを代弁したつもりなのだけど、肝心の嵩から「のぶちゃんに何かわかる」と否定されてしまう。

 こんな展開、今までの朝ドラには考えられないシーンだった。朝ドラのヒロイン=絶対的な善。ドジなところはあるけど、考えはいつも真っ直ぐで正しい。それが朝ドラの鉄則だった。

 このシーンではヒロインの絶対性が否定される。ある意味、ヒロインには意地の悪い展開。さすがに手練手管の脚本家ならでは仕事ぶりだと感心した。

 甘い展開にならない、それでいて暗くはならない。朝ドラの王道を歩きながらも、少し寄り道をして、物語もヒロイン像も単純なものにしない。

 それにあの主題歌。最初はあのリズムに圧倒されたけど、慣れてくると、なかなかに意味深い歌詞。テーマは意外なほどネガティヴ。運命の流れに翻弄されるけど、流されるなら、流されてみようという歌。

 今回の脚本のビターさにも通じるビターな曲。それを暗いトーンではなく聞かせる。まさに今回の朝ドラにふさわしい曲。いまのところ、物語も出演人物も、うまく歯車があっている朝ドラ。最後までと願うばかり。

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