ある知り合いから来た手紙。かつて仕事場で付き合いのあった女性が死にかかっているという知らせ。その手紙を見て老人は動揺する。過去のことを清算するためにも、彼は英国を横断する徒歩旅に出る、そんな展開からスタートする映画。
「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」★★★☆☆
英国を代表する老名優ジム・ブロードベントの演技を見るのは、それだけで幸福。点が少し辛いのは、この映画を観ている時に、別の類似映画を思い出したから。
こちらは英国の名優ティモシー・スポールの主演。妻をなくした男が、妻と出会った街をバスで目指す話。公共のバスを乗り継ぎ南の先端を目指す。
ハロルド・フライは北へ徒歩の旅。途中ネットで拡散され、話題の人になるというのも同じ。
亡き妻をしのぶというバス旅は、旅立ちそのものに意味がある。
しかし、ハロルドの場合は思わせぶりで、その理由は最後まで(不倫だったと匂わせて)明かさない。
全体にもったいぶった展開なのだ。息子自慢もちょっと引く。(結果は悲しい話なのだけど)
ハートウォーミングな展開なのに、ストレートじゃないのがマイナス。