24年映画は映画館で161「罪深い少年たち」ソル・ギョングの圧倒的カリスマ性 | con-satoのブログ

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 韓国映画「罪深い少年たち」の主人公は定年間近の警察官。演じるのは韓国の名優、ソル・ギョング。映画は彼が本土の警察務めに戻ることから始まる。「ある事情」があって彼は左遷され、ずっと島送りになっていたのだ。

 その「事情」とは1999年に起こった強盗殺人事件。この時、警察の強引な捜査で少年たちが犯人に仕立て上げられた。数年経って真相は別とタレコミがある。ソル・ギョング演じる警察官が再捜査するが、上部から横槍が入る。

「罪深い少年たち」★★★★☆

 80年代から韓国映画を支えた演技派スター、ソル・ギョング、ここでも画面を圧倒するオーラ。映画は1999年と2016年の17年の歳月の隔たりがある物語。この17年を何回も往来する。ギョングは、その17年の時の隔たりを的確に表現する。

 「狂犬」と呼ばれ、組織からは嫌われる熱血漢。しかし、熱血だけでなく現実を見据える力がある。だから事件を解決できるのだ。

 無理やり少年を強盗殺人犯に仕立てる乱暴な警察組織の話なのだけど、実話がベースなのだとか。先日も鹿児島で警察の隠蔽案件を警官が告発、上部がもみ消したのではないかという事件もあった。韓国も、日本も体質は似ている。上には弱くて、下には滅法強いという組織管理。

 それにしても、こんな子供たちを殺人犯に仕立て上げるなんて。実話でなければ、そんなバカな!な話。事実は怖い。

(ただし「罪深い少年たち」というタイトルは意味不明。罪深いのは警察、検察)