BSプレミアムシアターで30年ぶりに「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」再会 | con-satoのブログ

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 BSプレミアムシアターでトム・クルーズ、ブラッド・ピット共演の「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」を見た。

 1994年の作品なのに、ついこの間みたいに感じるのが、年を取る怖さ。

 この映画で一番思い出深いのは、この年に初めて台湾に行った。94年の12月、桃園空港からバスに乗って着いたのが台北駅。 

 泊まったのが、駅前にあった(当時の)ヒルトンホテル。駅周辺は地下鉄の工事をしていて、混沌党した様子。その駅前の古くて大きなビル一面に、この映画の広告が貼られていた。ビル一面という、とてつもない巨大広告。

 着いた日は雨だったので、雨に濡れたトム・クルーズのヴァンパイア姿が目に焼き付いている。

 トムとブラピの2大スターの共演映画なのだけどポスターに顔が出ているのはトムだけ。この時は、ブラピは同格の扱いじゃなかった。

 映画の内容は恥ずかしいほど、すっかり忘れていた。ファーストシーンがサンフランシスコでビックリしたぐらい。

 映画は現代のサンフランシスコからブラピの懐古により200年前の南部へ。トムのヴァンパイアとの出会いが描かれる。

 途中、疫病で母を亡くしたキルスティン・ダンストの女の子を拾いヴァンパイアにしてしまうところから、話の軸が変わる。

 娘のようなダンストを連れてブラピはフランスへ。旧大陸でヴァンパイア仲間を探す、という展開なので後半にはトムは登場しない。

 ビリング的にはトム主演だけど、実質はブラピ単独主演映画。

 監督は90年代に傑作映画をたくさん撮ったニール・ジョーダン。プロデューサー的に映画に関わるトムの監督選択はいつも正しい。

 ただし、トムのコスチューム映画には成功例はない。トムの顔にひらひらした衣装は似合わないのだ。

 原作者のアン・ライスを含め、原作者ファンがトムが演ずることを不快に思ったというのは理解出来る。原作者は完成した映画を観て良かった!と自費で広告を出したことも話題になった。

 トムの新しいことにチャレンジしたいという意欲はわかる。30年経って、冷静になると、やはりトム・クルーズにヴァンパイアは似合わない。

 映画としては悪い出来とか、失敗作とまではいえないけど、トム主演作としてだけ見れば、ミスキャストだった。