24年映画は映画館で144「ジョン・レノン失われた週末」中華系の女性の圧が怖い | con-satoのブログ

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 ジョン・レノンとオノ・ヨーコの夫婦関係が暗礁に乗り上げ別居した1年半。その時期にジョンと過ごした女性が、その「失われた週末」といわれる18ヶ月の出来事を語るドキュメンタリー。


「ジョン・レノン失われた週末」★☆☆☆☆

 主人公はアップル・レコードのアシスタントをしていた中華系のアメリカ人女性。徹底的に彼女の視点から描かれる。それによれば、当時、世間で言われていたように、オノ・ヨーコは魔女のような女。そして、この女性は天使。

 すごいなと思うのは自分で私は天使だったの、と言い切る中華系の人の圧の強さ。確かに彼女の言い分もあるのかもしれない。それを補填するのは、ヨーコに父をとられたショーン・レノンの彼の母。

 このメイ・パンにしてみれば、どこまでもヨーコを悪者に仕立てて、彼らを味方につけることだろう。それが成功している。

 その反面にある、ある意味、ヨーコの驚きの戦略的思考も凄い。結果的には、ジョンはヨーコの元に戻っていくのだから。

 それにしてもジョンは、ただの女好き。まあ、音楽家に倫理なんて求めても無駄なのだ。

 ヨーコがジョンの元に戻っても「私たちは密会を続けていた」なんて厚顔でいえる、このメイ・パンという人も怖い。

 証言する人たちが、ことごとく彼女のことを「若くて美しい女性」と口を揃えて言っているのも取材する側の圧を感じる。

 「若い」のは間違いないけど、誰が見ても「美しい」と思われるようなお顔ではないように思う。それが皆、同音なのはなぜ?

 ここまで言い切るなら、オノ・ヨーコにも取材して、彼女の側から見た、この女性を語らせるべきなのでは?

 ジョンって女にはだらしないけど、音楽はいい。ビートルズの精神性の中心にいたのは、間違いなくジョンだったいうことはわかる。メロディ優先のポール。リリカルな世界があって、それを音に乗せたのがジョン。音楽の才能は天才だけど、女性関係は落第生。