ドイツ映画「ミセス・クルナスVSジョージ・W・ブッシュ」。主人公はドイツに住むトルコ人の家族。ある日、息子がいなくなる。両親に黙ってアフガニスタンに行ってしまったのだ。そこでアメリカ軍にタリバン戦士と間違われ、悪名高いグアンタナモに送らる。
突然の出来事に事態を理解出来ない母親。何としても息子を救出しようと人権弁護士を頼る。
「ミセス・クルナスVSジョージ・W・ブッシュ」★★★☆☆
予告編では「ドイツのおかんワシントンへ行く」と言っていたけど、まず、基本的にこの人たちはドイツ人でなく、トルコ移民。
この映画では描かれていないけど、この移民問題でドイツとトルコの関係は、今でも複雑。
そのイスラム教徒の子供、あの時期にアフガニスタンに行くことだけでも、この息子の行動は非常識。
もちろんグアンタナモで行われた、行われている行為は正当化できるとは思わない。でも、それは宗教の対立という複雑な問題がある。
そんな細かな事柄を飛ばして、美談でまとめたのは、扱う問題を考えると軽すぎる描写。
メルケルが女神のように登場するというのも、メルケルの功罪を考えると複雑。あれだけ中国にすりより、習近平をさらに尊大化させた罪は大きい。
深刻な国際問題があるのに、このおばさんに都合のいい展開なのだ。