24年映画は映画館で110「海が聞こえる」高知弁の響きが心地よい青春アニメ | con-satoのブログ

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 スタジオジブリが30年前にテレビ放映用に制作したアニメ「海が聞こえる」。舞台になるのは高知の進学校。

 主人公は高校2年生の男の子。親友から連絡があり、学校に行くと、そこにいたのは美少女の転校生。しかし、彼女はそっけない態度で。


「海が聞こえる」★★★★☆

 東京から転校して来た美少女。両親が離婚して母親に引き取られ、母の実家のある高知にやって来た。しかし、彼女はそのことに納得していない。父も東京も恋しい。

 男の子たちは、そんなミステリアスで高飛車な少女が気になる。主人公の男の子は親友が彼女に惹かれているのを知っているので、わざと距離を置く。

 しかし、ひょんなことから、彼女との関わりが出来る。さらに、ひょんなことから、彼女の東京旅行に付き合うハメになるという展開。

 高知の風景と高知弁がいい。最近の実写の青春映画は地方を舞台にしても、方言をまったく使わないことが多い。

 完全な方言でなくとも、語尾に少しニュアンスを出すぐらいしたら、風景と人物がうまくブレンドして物語が膨らむ。

 この作品は特に女の子が強引に高知に連れて来られて、高知に反発している。その意味でも高知弁が物語にアクセントを与えている。

 テレビ放映用に作られた作品ながら、さすがジブリ、クオリティが高い。

 30年の作品なので、未成年の飲酒シーンもあって、それがかえって物語にリアリティを与えている。30年前にテレビ用に制作された作品が、今でも映画館で上映される、そのことが奇跡的。