24年映画は映画館で102「映画版・藍より青く」松坂慶子松竹主演第1作! | con-satoのブログ

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 1972年に放映され大ヒットした朝ドラ「藍より青く」。その映画版を神保町シアターで観た。

 木下惠介、その弟子の山田太一の特集の1本。朝ドラの脚本は山田太一。映画は山田太一が書いた小説版を原作に監督した森崎東が脚色している。

 主演は朝ドラ版に主演した真木洋子から松坂慶子に。大映倒産により松竹に移籍した松坂慶子。タイトルでは「主演第1作」とうたわれている。

「映画版・藍より青く」★★★★☆

 主役の松坂慶子以外はドラマで演じた俳優が起用されている。映画はドラマの前半部分、松坂慶子演じるヒロインと、大和田伸也演じる漁師が結婚するまでが描かれる。

 朝ドラの時は大和田伸也が戦死して、殺さないで!と嘆願書がNHKに届いたと話題になった。この作品で大和田伸也は当時アイドル的人気になった。(今では信じられないけど)

 映画版は森崎東らしく、猥雑なエネルギーに満ちている作品に仕上がっている。テレビ版とは違う映画らしさを意識したはず。

 松坂慶子の主役ぶりもいい。やっぱり美しい。吉永小百合の可憐さは違う逞しさが、この人にはある。

 頑固な父親役の三國連太郎以下、佐野浅夫、赤木春恵、財津一郎、田中邦衛、殿山泰司、尾藤イサオなど昭和を代表する名俳優が多く登場するのも、今となっては楽しい限り。

 こんな機会でもなければ、映画館で観ることはなかっただろう。森崎東は本当にいい監督だなと思う。もっともっと森崎作品をまとめて観たい。