24年映画は映画館で78「ゴールドボーイ」金子修介には珍しいピカレスク物語 | con-satoのブログ

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 岡田将生が主演している「ゴールドボーイ」。原作は中国の小説でドラマ化もされているらしい。金子修介が監督した映画は、それを沖縄に置き換えて展開している。

「ゴールドボーイ」★★★★☆

 80年代の金子修介作品、バラエティに富んでいて好きだった。アイドル映画からホラー、怪獣映画まで何でもこなす人。最近はずいぶんと地味になってメインストリームから外れてしまっているのを残念に思っていた。

 しかし、この作品、快作だった。ピカレスクな物語をテンポよく見せてくれた。物語は岡田将生が義父母を殺すシーンから始まる。この義父は沖縄でホテルなどを展開する資産家。嫁は彼の殺人でないかと疑うが事故として処理される。

 羽村仁成が演じるのは中学生。両親は離婚して、黒木華の母親と二人暮らし。父親の再婚相手の娘が同級生という複雑な関係。その女の子が自殺。父親の再婚相手は自殺ではなく、この中学生が殺したと思っている。

 二つの殺人が微妙な距離感で交差する物語。全編の緊張感、疾走感があふれている。物語がどんどん展開して、あったいう間にエンディング。何よりピカレスクな中学生を演じる羽村くんがいい。岡田将生もワルをやると不思議にハマる。