47回を迎えて、本家よりもまともな映画賞になった?日本アカデミー賞 | con-satoのブログ

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 日本の映画賞のラストを飾る日本アカデミー賞の授賞式が行われた。今年で47回目。この賞が始まった時は、アメリカの猿真似との批判しかなかったように記憶する。

 それは映画人が立ち上げた賞ではなく、電通と日本テレビがタッグを組んで作られた賞だから。

 しかし、当時、権威があったレコード大賞は見るも無惨な賞になったのに、日本アカデミー賞は賞としての価値も認められるようになった。

 かつては「大手映画会社のタライ回し」と批判されたけど、今は独立系の映画も候補作に挙げられるようになった。

 昨年は「ケイコ」で岸井ゆきのが主演女優賞を獲得。今年は「福田村事件」が作品賞、監督賞、脚本賞など主要部門で優秀賞を受賞。最優秀にはならなかったけど、テーマも含めて考えると快挙に思えた。


 他の映画賞を数多く受賞した「月」が主要部門から外れているのは残念だった(キネ旬1位だった「せかいのおきく」も)。しかし、昨年の日本映画の充実ぶりを考えると、選に漏れるのはある意味仕方ないかもと納得した。(アニメ部門では新海誠の「すずめの戸締まり」も落選)

 日本アカデミー賞の中心は娯楽映画というのは王道でいいと思う。本家のアカデミー賞は、元来のスタイルを失って、娯楽映画を軽視する方向にある(今年は「バービー」が主要部門落選)。日本アカデミー賞は独立系も入れつつ「ゴジラ」のような王道な作品に賞が与えられるのは正しい選択だと思う。

 安藤サクラのW受賞には驚いたけど、役所広司の主演、磯村勇斗の助演など妥当な選択。昨年一番好きだったアニメ「BLUE GIANT」がアニメ作品賞は逃したものの音楽賞(上原ひろみ)を受賞したのもめでたい。さて「ゴジラ」の米アカデミー賞の受賞は?