先週BSプレミアムシアターで見た「ある愛の詩」 | con-satoのブログ

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 先週、BS-NHKのプレミアムシアターで放映された1970年の大ヒット作「ある愛の詩」。主人公のオリバーを演じたのは、先日亡くなったライアン・オニール。彼の恋人にはアリ・マッグロー。


 オニールはハーヴァードの大学生。マッグローはラドクリフ。共にエリート校の学生ながら身分は天と地ほど違う。

 オニールは彼の家名を記したホールや図書館のある名門中の名門。一方、マッグローは父子家庭の貧しい家庭.

親の名門意識に反発するオニールは極力普通の学生でいたいと願う。それが、彼女との恋愛にもつながる。

 もちろん、名門の親は交際に反対。二人は親に内緒で結婚。苦学生の道を選ぶ。オニール演じるオリバーは無事にロースクールを卒業。NYの弁護士になり、二人の生活は安定。そんな時、彼女の病気が見つかる。

 典型的な「泣かせ」映画なので苦手なジャンルだけど、それでも良くできている。この二人の格差も想像を絶する半端ない格差というのも潔い。その辺が成功のポイントだったように思う。

 今から冷静に見るとライアン・オニールはイケメンだけど、育ちがいいという顔立ちではない。レッドフォードあたりがピッタリ。アリ・マッグローは美しい。この時は、この映画の製作に関わったパラマウント社長夫人。夫のロバート・エバンスは、この次作「ゲッタウェイ」で妻をスティーブ・マックイーンと共演させる。しかし、その映画で二人は恋に落ち、アリはエバンスと別れて、マックイーンと結婚する。

 今から半世紀前の映画。監督は職人監督アーサー・ヒラー。しかし、この映画がニューシネマで揺れたハリッウッドを王道へ引き戻した。この後、エバンス率いるパラマウントは「ゴッドファーザー」を製作。監督したコッポラはジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフィティ」をプロデュース。コッポラ、ルーカス、スピルバークは強い絆で結ばれ、ハリウッドの王国を築く。その意味ではハリウッドを変えたきっかけになった記念すべき作品。 


 当時はこれほどの大ヒット作がテレビ放映されるのは大きな出来事。テレビ局の買い付け価格も億単位。この映画は7年後、1977年に日本テレビで放映された時に吹き替えをしたのは、山口百恵と三浦友和。百恵&友和映画のファンだったけど、さすがにこれはキツかった。当時のテレビ局の意識としては話題になればそれでいいという程度だったのでしょう。

 それに、もう一つ、蛇足。ライアンのハーヴァードの寮の仲間として、若きトミー・リー・ジョーンズが登場していた。こちらは本物のハーヴァード出身。ちなみに、その時の寮の同室者はアル・ゴア。