23年映画館愛がとまらない⑧「かがみの孤城」原恵一監督に期待したけど、新年向きじゃない暗さ。 | con-satoのブログ

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 アニメ映画「かがみの孤城」。主人公は登校拒否の中学女子。ある日、かがみの向こうの世界に入り込んでしまう。そこには同年代に男女が7人揃っていた。共通項は学校に行っていないこと。大半の原因はイジメ。さて、この7人でそれぞれの問題が解決できるかという話。

「かがみの孤城」★★☆☆☆

 かつて大人を感動させる「クレヨンしんちゃん」を作ったと評判を呼んだ原恵一監督。戦前、戦中、戦後と活躍した巨匠、木下恵介の戦中の姿を描いた実写映画「はじまりのみち」も監督した。2010年以降では「カラフル」も良かった。

 原作は女性に人気の辻村深月の児童向け文学。しかし、決して子供向けだけではない内容。原作はベストセラーになっているので優れた物語なのだろうか?アニメになった映画の方は意外に素朴というより、平坦な作り。

 映画としてはもう少し大人の目線が欲しい。大人は理解できないと決めつけが、平凡なイジメ話になってしまっている。大人の対応が悪いなら「どうせ理解できない」ではなく「どう理解できない」のかを描かないと子供の不満だけで終わる。

 エンディングはそれなりにまとめるが、それまでが、あまりにもチャイルデッシュなので説得力がない。出来の良くない教育映画みたいな気がした。