22年映画館で観た93本目「英雄の証明」力の入ったイラン映画の傑作 | con-satoのブログ

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 イランの巨匠アスガー・ファルハディの新作「英雄の証明」。主人公は囚人の男。映画は彼が一時、刑務所から休日をもらうところから始まる。彼の恋人が金貨を拾う。それを刑の原因になった借金の返済に当てようとする。しかし、彼はその金貨を持ち主に返そうと決める。 

 この決断が報道され、彼は一躍「正直な囚人」として世間の注目の的になる。しかし、SNSで彼は英雄などではないと叩かれる。果たして彼は?という物語。


「英雄の証明」★★★★★。人の善意が善意のままではありえなくなってしまっている現代の厳しい社会が描かれている。いつも、社会の矛盾を厳し目で描く監督。観ているうちに、あまりの過酷さに息が詰まりそうになる。人間の残酷さをこれでもかと見せる映画。無意識のうちに、人はいくらでも残酷で冷血になれるということを巨匠は冷静な目で見ている。決して楽しい映画ではないけど、こんな風に冷静に世の中を見る必要があると教えられる映画。