経営危機、結ばれなかった宝島との買収話、倒産、再建とほぼ5年間在籍したCITYROADの日々はドラマのような展開だった。
その中心にいたのは、小出編集長。入社当初、彼女は映画担当の副編だった。その当時の編集長は音楽担当の橋本さん。大学の先輩だったので、何かと可愛がってもらった。
ソウル・ミュージック好きという共通項もあったので、歌舞伎町にあったソウル・バーなどにも一緒に行ったりした。
しかし、橋本編集長は編集部員には人気がなかった。彼が編集長になった時の、対抗候補が、のちに編集長になる小出幸子。編集部内では、圧倒的に小出支持だった。
ある時、編集会議に10分ほど遅刻してきた橋本編集長に対して、映画担当のS君が編集長を大声でなじり、殴り合いになったことすらあった。
みな若かったので血気盛んだったのだ。当時、橋本編集長は離婚問題を抱えてプライベートも袋こうじの状態だった。
そんな中、角川が「東京ウォーカー」という情報誌を出版することになった。情報誌への大手本格進出。
その中心メンバーとして、小出副編に引き抜きの話が出た。それを危機と感じた会社は急遽、橋本編集長を降ろして、小出幸子を編集長にした。
この小出編集長、角川からスカウトが来るほどなので、当時から(映画)業界有名人だった。
彼女の編集長就任パーティーが開かれ、レギュラーのライターだけでなく、映画監督など映画関係者も多数出席。華やかなパーティーになった。
このことがスキャンダル雑誌として名を馳せていた「噂の真相」の目にとまり、素人なのに、不倫関係など、あることないこと(ほとんどはないこと)を散々書かれることになった。