22年映画館で観た72本目「ビクター/ビクトリア」 | con-satoのブログ

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 1982年にジュリー・アンドリュースが主演した「ビクター/ビクトリア」。「テアトル・クラ、シック」のミュージカル特集で観た。

 DVDを持っているので、時折、部屋で観ているが、劇場で観るのは、初公開以来。40年ぶり。

アカデミー賞では6部門にノミネートされ、作曲賞を受賞した作品。

 アメリカでは高い評価だったが、日本では、当時はあまり話題にならず、ヒットには至らなかったと記憶している。40年前に観たのは、今はもうない新宿ロマンという古い映画館。日曜日の昼間に観たけど、劇場はガラガラだった。寒いパリの話なので、冬のガラガラの映画館で観ている方も寒くなった。

 しかし、この作品のちにブロードウェイでジュリー・アンドリュース主演で舞台化され大ヒット。トニー賞でも話題になり、日本でも、その評判が伝わって来た。

 公開時は話題にならなかったけど、後年、評価された映画。監督はアンドリュースの夫のブレイク・エドワーズ。オードリーの「ティファニーで朝食を」などのヒットメーカーだった監督。しかし、80年代には「過去」の人になっていた。

 そのエドワーズ最後の傑作がこの映画。今回、スクリーンで観直して、本当に良く出来ているなと感心した。

 ジュリー・アンドリュースがいいのは当然過ぎるほど当然。しかし、ゲイ役のロバート・プレストン、ギャングのジェームズ・ガーナー。他の脇のキャストもみんないい。アンドリュースとプレストンのコンビに散々痛い思いをさせられるギャルソンのオヤジ、ドジな探偵、クラブのオーナーなど笑わせてくれる。

 マッチョなギャングのガーナーが、アンドリュース扮する男(装)の歌手に惚れてしまい、ゲイ疑惑をかけられるというのも、巧みな設定。さらに、もっとマッチョなボディガードが、実はゲイだと告白するのも、笑える。

 細かな設定がうまい!のだ。さらに、アカデミー賞を受賞したヘンリー・マンシーニの音楽。エドワーズとマンシーニの洗練された趣味の良さ。

改めてスクリーンで見直して、傑作だったなと思った。

映画館で来場特典でもらったポストガード。ミュージカル・フリークの友人に送ることにした。