大ヒットしている木村拓哉主演映画「マスカレード・ホテル」を観た。SMAP解散の時には、散々叩かれた木村拓哉。その時はスーパースターの試練だなと思った。
昭和のスーパースター、石原裕次郎も美空ひばりも、世間に、マスコミに、叩かれる時期があった。大スターゆえの試練。それを乗り越えて真のスーパースターになったのだ。木村拓哉の場合も同じ試練だと思った。そして、見事にそれを乗り切れるだろうと。
昨年は、今や巨匠の域に入った原田眞人監督の力作「検察側の罪人」に主演。木村拓哉は一皮剥けた大人の演技を見せた。そして、この「マスカレード・ホテル」。これは、まさに木村拓哉ワールド。
それもそのはず、原作者の東野圭吾は、木村拓哉をイメージして、この原作を書いていたとか。ベストセラー作家が、俳優をイメージして書くなんて、さすがに木村拓哉はスターの中のスター。
はぐれ者ながら優秀な刑事。ある連続殺人の犯罪場所に指定されたホテルに潜入するという筋立て。優秀なフロントマン役の長澤まさみとの顔合わせも相性も最高にいい。長澤まさみの強気なキャラは、刑事との立場が対等だと主張して、それがドラマに緊張感を持たせている。
鈴木雅之の演出は映画というより、テレビ的なのだが、多分、これはこれで、娯楽映画としてはアリなのだと思う。映画ファンとしては、これだけの役者が揃っているのだから、映画的な重厚なノリを期待してしまうが、それはファンの自己満足なのだろう。劇場を埋めている観客は楽しげにこの映画を堪能しているようだった。
少なくとも、この映画の大ヒットで、俳優、木村拓哉の地位は確立された。平成を飾ったスーパースターは次は、どんな姿を見せてくれるのか、楽しみになった。
