ただ、アメリカだとシェフがオーナーには頭が上がらない存在なのだと思った。もちろん多くのレストランのシェフは単に雇われだろう。でもスターになればオーナーシェフになれるのでは。日本やフランスなら、そのパターンが多いと思う。それがオーナーシェフになるならフードトラックというのがアメリカ的。今の日本のB級グルメブームのような、なんとなしの居心地の悪さを感じる。グルメにB級とかC級があるのかと。ジョン・ファブローはかなり、いいキャラの持ち主なのだろう。この低予算の映画にはダスティン・ホフマン、スカーレット・ヨハンソン、さらにロバート・ダウニーJr.まで登場。それが中々楽しい。一番いい味だしていたのはジョン・レクイザモ。ラテンのり全開で作品を支えた。
昔はアメリカの料理と言えばジャンクなイメージだった。ところが最近はアメリカ人もグッと本格グルメに。たしかに「サイドウェイ」には美味しそうなワインに料理が登場した。ナパのワインは掛け値なしに美味しい。そんなアメリカ人のグルメ志向を反映した映画が「シェフ三つ星フードトラック始めました」。監督、脚本、主演はジョン・ファブロー。「アイアンマン」なでに出演している俳優だというが顔と名前が一致しない。ただ、たっぷりした容姿は、グルメ映画にはピッタリ。彼が演じるのはLAの有名レストランのスターシェフ。その有名シェフがネットのグルメ批評家に叩かれ、職を失う。フランスなら「ミシュラン」「ゴミョー」なのだが現代のアメリカならSNSていうことになる。個人的にはこのネット批評って、まったく信じていない、たまに見ると心ない批判が目に付く。もちろん客なのだから、何を言おうと勝手。ただ、そこには食(食事)に対する愛はあるべきだと思う。このシェフはネットで叩かれ、逆上して名誉も職も一瞬に失う。そして元妻の提案でフードトラックを始める。何も拘束されないフードトラックで彼は自分を取り戻すという話、まあ、良く出来ている。空腹時には観ていけない。映画を観ている間、冷静に映画を観れなくなるから。
