週末、寝る前にDVDを見た。
Seven Pounds(7つの贈り物)、少し古い映画のようだ。
「生」「死」「愛」とはいったいどんなものなのか?
考えさせられる物語だった。
しかし、とても奥深いテーマなので、
噛み砕いて理解することが難しい作品であり
おそらく人によって関心を示す部分が異なるのではないだろうか。
衝撃的な内容だったので記録しておこうと思う。
そして数年後、もう一度、見てみたいと思う、
どう感じるか。
主人公のティム(ウィルスミス)は過去に自分の不注意で、運転事故を起こす。
それは一瞬の出来事だったが、彼の生涯に影響を与える大惨事だった。
車が激しく横転、助手席の最愛の奥さんは即死、接触したバスに乗っていた
6人全ての乗客も命が助かることはなかった。
マサチューセッツ工科大学を卒業し、幼い頃からの夢であった、
人を宇宙に飛ばすという職にも就き、美しい奥さんにも恵まれ、
順風満帆だったはずが・・・・。
自分が犯した罪を背負い、戻らぬ過去は決して頭から消し去れない。
事故の6ヵ月後、弟のベンが肺ガンになり、
自分の肺を提供したのをきっかけに
罪の償いをはじめる。
その償いは、とても悲しいものだ。 心が痛くなる。
彼は、7人分の償いをするため、助けの必要な人を探し出す。
しかし、この世に困っている人、助けの必要な人は五万といる。
彼は、ただ必要なだけでなく、その人の心根が清らかな人でなればならないと、
条件をつける。
そして、リストを作ると、彼らに連絡を取り、直に確かめていく。
そのやり方は時にえげつない事もする。
例えば、精肉会社のカスタマーサービスオペレーターである
盲目エズラに対してはこうだ。
客に成りすまし、クレームの電話を入れる。
勿論対応者はエズラ。
エズラは熱心に、彼の問題を解決しようと試みるが、
弟のベン・トーマスという人物に成りすましたティムは、
容赦の無い暴言を彼に浴びせかける。
(会話)
・
・
ベン 「君個人にこの腐った肉を送り返してやるよ。」
・
「君は肉を食べたことがないのか。君はユダヤ人なのか。」
エズラ 「あのたのお名前をお聞かせください。購買履歴を探してみます。」
ベン 「ベン・トーマスだ。」
<キーボードの打ち込む音 ・・・・・・・・・>
<機会音声が鳴る ”注文記録はありません”>
ベン 「エズラ、今の音は何だ? 今の音はなんだと聞いているんだ。」
「お前、目が見えないのか?」
「肉の食べれない盲目のセールスマンと俺は話しているのか? 冗談ない。」
「眼が見えないなんてフェアじゃないな、世の中美しいものがたくさんあるの
に。」
「海は何色だか分かるか? エズラ」
エズラ 「青です。」
ベン 「青です? 本当か? 他に言いたいことがあるんじゃないのか?」
「言えよ、言ってみろよ、この臆病者、臆病者」
エズラ とても悲しい顔をして、これ以上耐え切れず、
「さようならベン」
<静かに受話器を置く>
エズラは一つの例だが、ティムは同時に該当者を探していく。
そして彼にとって最も重要な人物を見つける。
それはエミリー・ポッサ。
彼女は余命数ヶ月を切る重症患者だ。
心臓が肥大していく病気で、心臓の動きが弱くなり、血液の循環が低下。
まず、貧血などで失神などの症状を起こす。
そして死が迫る。
ティムはIRS(国税庁)の税収員であるベンに成りすまし、
税金を滞納する彼女に近づく。
ベンは彼女とのやり取りのなかで、彼女が清らかであることが分かり、
同時に自分が恋をしていることにも気づく。
そして彼女との大切な時間を過ごす。
彼女は身元の良く分からないベンだったが、彼の優しさと、
おそらく短い余命の悲しさを支えて欲しかったのだろう、
ベンに心を開いていく。
そして、自分の心に持つ希望や願望を彼に打ち明かす。
ドクター無しで、自分探しの旅がしたいことや、
思いっきり走って見たいことなど。
この時、ベンは最後の一番大切なものを彼女にささげる決心をするが、
しかし、しばらく彼女との時間を延長する。
ある晩、弟にIRSの税収員に成りすまし、何かをやらかしていることを気づかれ
ティムは捕まる。
これ以上だますことができないことを悟ったティムに、いよいよその時がくる。
彼は弟から逃れ、計画通り自殺を図り、病院に運ばれる。
勿論助からない。
親友の弁護士はあらかじめティムと打ち合わせていた通り、
彼のリストファイルに即して、
エズラにはティムの眼を、
そしてエミリーには心臓を、
提供するように病院と掛け合う。
これまで、肺、腎臓、脊髄、自分の財産を提供してきたが、
最後に愛するエミリーに自分の心臓を差し出し、
自分の最後の償いを終わらせる。
悲痛な結末だ。
自分にはただ、ただ、重く感じられた。
彼の償いは、最良だったのだろうか?
自分が同じ立場なら、どうしただろうか?
エミリーは幸せになったのだろうか?
今もって応えは出ない。
できたら続編を作って、
エミリーの生涯を描いて欲しい。