骨粗鬆症だったし、人工透析も長かったし
拾える骨があるのかな。
粉みたいになるのかな。
と
次女夫婦と話していた。
骨壷も棺もシンプルなものにして
ママのダイヤモンドの指輪を入れてあげよう。
と
話したのは葬儀打ち合わせの日。
これは母が
「婚約指輪を自分の貯金で買ったのよ」
と、何度も自慢していた指輪だ。
父はお金がなくて
結婚式の費用も、新居準備も、まるごと母が負担した、
結納は中身が全てカラで、母の両親がカンカンだったのよ
「婚約指輪はダイヤモンド、こんなの自分で買ってやるわよって買ったのよ」
自慢げに何度も聞かされた指輪だ。
私が夫からもらったダイヤモンドを、
ここに持ってこい、見せてみろ、と騒いで
歓声があがる笑
自分のダイヤモンドの方が大きいと
「ほら見て!わたし(母)のダイヤモンドのほうが大きいじゃない!!ね、見て」
と
子供のようにはしゃいでいた。
当時の私は
「そう?デザインで大きく見えるだけよ」
なんて、意見していたけどね。笑笑
それ以来、
わたしが、つけているのに気づくと
自分も慌ててはめてきて
「美穂ちゃん、比べてみようよ、左手、みせて」
と
よく捕まったっけ。笑笑
全く。笑笑
骨をおさめたあと
もう少し小さい骨壷でもよかったね、と話しながら
ダイヤモンドの指輪を入れた。