子どもの演奏は、時に
猿真似、などと揶揄されたり
コンクールなどの演奏に対して
「わかってない」と、下にみる風潮があります。
猿真似の、なにがいけないのか
こどもの集中力や、「無」の世界を見たことがあるなら
ふれたことがあるならば、そろそろ気づいた方がよろしい。
私たち大人が、手に入れられない
「無心」「夢中」という世界を見せてくれます。
子どもの描く絵。
こどもの書く字。
それと同じことだと私は思っています。
こどもの演奏するバッハ。
それはそれは震えたものです。
特にこの1004は、途中めくるめくらせんのような
遠くの光に向かって少しずつ変化していくさま。
ピアノの伴奏のない30分近い曲を
舞台で、たったひとりで
お客様を退屈させない演奏。
集中力を、贈れたことは
親としての自己満足というレベルなど
まったく次元の違う、ほっとした気持ちなのです。