【若狭留美と黒田兵衛の関係性】


若狭「まさか気になる人物を監視する為に…業火に包まれるテントを野放しにしたなんて事ありませんよね?」

若狭と黒田の因縁、関係性を知る上で避けて通れないのがこのセリフ……

今回はこの発言の真意、2人の関係性に迫っていきます!






このブログは↓の続きとなっています。




 



1. 「まさか気になる~」の意図を紐解く(前提条件)

2. 「まさか気になる~」の意図を紐解く(羽田事件に当てはめる)

3. 黒田は羽田事件にどう関わっていたのか。

4. 黒田の過去を時系列順に考察

5. 4.が正しいと仮定した上で作中の描写の意味を読み解く


この5部構成となっています。





   1. 「まさか気になる~」の意図を紐解く(前提条件)



このセリフには嫌味、皮肉が込められている

このセリフは遠回しに"あなたのせいで人が焼死した"と言わんばかりの言い回しです。このような嫌味、皮肉をわざわざ言ったという事は、若狭は黒田の事を"嫌い"、あるいは"憎い"と考えている事が容易に読み取れます。


このセリフは17年前の状況と対になっている

黒田と若狭の因縁は間違いなく羽田事件にあるでしょう。だとすれば、若狭のこのセリフは17年前の状況をそっくりそのまま表現したセリフと考えられます。すなわち、「まさか気になる人物を監視する為に…業火に包まれるテントを野放しにしたなんて事ありませんよね?あなたが17年前の羽田事件の時に、そうした様に…」というニュアンスになっています。





2.「まさか気になる~」の意図を紐解く(羽田事件に当てはめる)



1.の前提条件を踏まえ、『気になる人物を監視する為に業火に包まれるテントを野放しにした』は"17年前の羽田事件に置き換えると"どういう意味なのか考えます。


「気になる人物」と「業火に包まれるテント」は別の物・人を現している

これは当たり前ではあるんですが、重要なポイントなので敢えて書きます。"気になる人物"をA、"業火に包まれるテント"も同じAの事を表しているとすると、『気になる人物を監視する為に業火に包まれるテントを野放しにした』は『Aを監視するためにAを野放しにした』という意味になって意味不明です。従って、この2つが別の人・物を示している事は明らかです。


◯「業火に包まれるテント」=アマンダ・ヒューズ、羽田浩司

業火に包まれるテントを放っておくとどうなるか…?当然、中にいる人は焼け死んでしまいます。つまり、"業火に包まれるテント"とは命の危機に陥っている人・物の事を指している事になります。これは、17年前の羽田事件ではアマンダか羽田(もしくはその両方)の事を示していると考えられます。羽田事件に組織(RUM)が関わっていた事実も踏まえると、"業火に包まれるテント"とは、組織に命を狙われていた、アマンダ・ヒューズか羽田浩司(あるいはその両方)を示している、とわかります。


考えられる3パターン

先にも述べたように『業火に包まれるテント』と『気になる人物』は別の物を指しています。なので

①『業火に包まれるテント』=アマンダ、『気になる人物』=羽田
②『業火に包まれるテント』=羽田、『気になる人物』=アマンダ
③『業火に包まれるテント』=アマンダ+羽田、『気になる人物』=浅香(若狭留美)

の3パターンがまず考えられます。


『気になる人物』は浅香と考えるのが妥当

しかし、
・このセリフは17年前の状況と対になっている、という前提条件
・「燃えるテントの怪」においては"気になる人物"とは若狭留美の事である
・若狭=浅香の可能性が高い

この3点を思い出すと、『気になる人物』は17年前も今も同じ人物、つまりは若狭留美の事を示している、と考えるのが自然です。


「まさか気になる~」の意味

以上をこのセリフに当てはめると
「まさか、気になる人物だった私(=若狭留美=浅香)を監視するために、危険が迫っていたアマンダか羽田(あるいはその両方)を野放しにしたなんて事ありませんよね?」となります。もっとわかりやすく言い換えると
黒田兵衛は17年前の羽田事件で、若狭留美(=浅香)を監視するのを優先し、組織に命を狙われていたアマンダor羽田(またはその両方)への注意を怠った。そのせいで、2人は組織に殺されてしまった。あなたが羽田とアマンダをしっかり見ていてくれたら、2人は組織に殺される事はなかったはずなのに。
という解釈に至ります。


 


3. 黒田は羽田事件にどう関わっていたのか。



2.の解釈からわかる事は以下の4つ

①黒田は浅香が組織からのスパイである事をわかっていた
②その上で、組織の一員(組織からのスパイ)である浅香を監視する立場にあった
③組織がアマンダと羽田の命を狙っている事をわかっていた
④アマンダと羽田を組織の魔の手から守ることができる立場にもあった

これら4つの条件をすべて満たす立場の人間はFBI,CIAサイドの人間しかありません。つまり、前のブログで書いたFBI,CIAの中に黒田が含まれるという事になります。

こう書くと
「じゃあ黒田はFBIかCIAの人間だったって事?そんなわけない!黒田は現在、日本の公安警察のトップの人間だから、FBI,CIAとは所属が違うじゃないか!」と突っ込まれるでしょう。しかし、次のように考えるとこの矛盾は説明がつくんじゃないでしょうか?


黒田はインターポールとしてFBI,CIAに協力していた

インターポールとは国際刑事警察機構の事で、国際犯罪の防止を目的として世界各国の警察機関により組織された国際組織です。このインターポールに黒田が入っていたと仮定すると黒田がFBI,CIAサイドに関わっていてもおかしくありません。




4. 黒田の過去を時系列順に考察




黒田がインターポールだと仮定し、"黒田視点で"ストーリー風に書きます。



黒田兵衛、インターポールになる
警察官、黒田兵衛は優秀な人材であったため、日本警察からのインターポールに選ばれた。インターポールとして黒田の任務は"組織を追う事"。

浅香の噂
そんな折、アメリカの資産家のボディーガードの浅香という人物が黒の組織からのスパイの可能性があり、FBI,CIAが調べているという情報を得ます。

黒田が加わる
黒田はFBI,CIA側にインターポールの立場で協力する事になりました。こうしてFBI,CIAサイドに黒田兵衛が加わる事になります。

黒田の作戦
黒田兵衛は、『浅香逆スパイ作戦」の実行役となりました。浅香経由で黒田達は組織の情報を手に入れていきます。

組織側も作戦を関知する
しかし、組織も浅香がFBI,CIAサイドに抱き込まれた事を悟っていました。組織はついにアマンダと羽田の殺害を実行に移します。(ここの詳しい経緯が丁度、前回のブログ「若狭留美の過去を徹底考察」の2.⑪~⑭にあたります)

舞台はJukeホテル
一方、黒田率いるFBI,CIAサイドの方も組織がアマンダと羽田の殺害を計画している可能性を読んでいました。そして、
・組織がアマンダと羽田の殺害を行うとすれば、2人がJukeホテルに泊まる日の可能性が高い事
・浅香がFBI,CIA、アマンダ、羽田を裏切り組織に寝返る可能性がある事
も想定していました。

組織の裏をかくFBI,CIA
そこで黒田率いるFBI,CIAサイドは次のような計画を立てます。
「組織(RUM)がアマンダ・羽田を殺害するためにJukeホテルにやって来るかもしれない。しかし、それは逆に殺しにやって来た組織のメンバー(RUM)を捕まえる機会になるだろう」と。さらに、
「浅香が組織サイドに寝返って羽田を殺そうとしたのなら、浅香の方も一緒に捕まえてしまおう」と。
つまりアマンダと羽田をエサにして組織を誘き寄せる計画です。

FBI,CIAの裏をかく黒の組織
ところが、さらに組織は「組織がアマンダと羽田をJukeホテルで殺害しようとしている事をFBI,CIAサイドに予測されている可能性」も読んでいました。しかし、この機会を逃せばアマンダと羽田を殺害する機会が次いつ訪れるかわからない…なんとしてでもこの日に2人を殺害しようと考えます。

組織が一歩リード……
組織の殺害計画が実行される当日……Jukeホテルを張る黒田率いるFBI,CIA連合軍。彼らの目的はもちろん、
・浅香が組織側に寝返り、二人を殺害するかもしれないので、浅香を監視する事
・アマンダと羽田を殺害しに来るかもしれない組織のメンバー(RUM)を捕らえる事
です。
一方組織は、Jukeホテルを張るFBI,CIAの存在に気づきます。FBI,CIAの動きは組織に読まれてしまっていました。

RUMがアマンダと羽田を殺害
組織(RUM)はFBI,CIAに気づかれないようにひそかにJukeホテルに侵入。RUMはアマンダを殺害…浅香も羽田を殺そうとします。ところが、浅香は羽田が自分を信じてくれていた事を知ります。浅香は羽田を殺害する事はできませんでした。
(前回のブログで詳しく説明しています)

出し抜かれたFBI,CIA
一方組織に作戦が読まれていることを知らないFBI,CIA。組織がアマンダと羽田を殺害を終えた頃、FBI,CIAはようやく二人が組織に殺害されている事を知る事になります。

組織はまんまとFBI,CIAを出し抜き、アマンダと羽田の殺害を成功させたのだ。


【ここから赤井務武の登場、赤井務武と黒田兵衛のすり替わり、の話に入っていきます。このブログの一番下からそのブログに飛べますので、ぜひご覧ください。】




5. 4.のストーリーが正しいと仮定した上で作中の描写の意味を読み解く




4. のストーリーが正しいと仮定すると作中の描写のほとんどが説明付けられます。


Jukeホテルという名前にも意味があった?
→青山先生がホテルの名前をJukeホテルにしたのには、何らかの意図があったはず。調べてみると、Jukeには"相手を騙す、フェイク"という意味があるそうです。上の考察ストーリーに依ると、このホテルでまさにFBI,CIAサイドと組織が騙し合いの裏の裏かく作戦が行われていました。この考察により、Jukeホテルという名称にした理由まで説明できてしまうんです!

黒田が公安の裏理次官でありながら、アメリカの事件に関わっていた(関わる事ができた)のはなぜ?
→日本警察からのインターポールとしてFBI,CIAに協力したから

黒田が義眼になった経緯、火傷の跡の理由
→次のブログで説明

・"10年間意識不明"、"別人"の伏線
→次のブログで説明

長野に出向した目的は?
→次のブログで説明

「まさか気になる人物を監視する為に…業火に包まれるテントを野放しにしたなんて事ありませんよね?」の意味
→アマンダと羽田を組織を誘き寄せるエサに使い、しかも結果的に二人は組織に殺されてしまった。さらに、FBI,CIAを裏切って組織側に寝返っていた浅香を監視する事ばかり考えて命を守るべき羽田とアマンダへの注意を怠っていた。この事から黒田を憎んでいる。

黒田がわざわざキャンプに行き、若狭に接触した意図は?
→若狭が組織(RUM)を憎んでいる事を知っている。大事(組織vs公安)の上で、組織の敵対勢力である若狭の動きを把握したい






今回の考察は以上です。読んで頂きありがとうございました。Twitterもやってます→https://twitter.com/LifewithBzConan
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