皆さんはビジョンという言葉を聞いて、何を感じられますか?今回は、ビジョンの重要性について皆さんとご一緒に考えたいと思います。
クライアント先でコンサルティングサービスを提供させていただいたり、階層別等の研修の講師をつとめさせていただく過程において、ビジョンに向かって考動できている組織が少ないように感じます。
ビジョンではなく、売上高や粗利高等の定量目標のみが目標となっている組織のコンディションは、概ね以下のような傾向があります。
①個人ワーク>チームワークとなる。
②定量目標達成における職務上のコミュニケーションが多くなる。
③定量目標を達成できれば評価される。
具体的に、①から③の内容をみていきたいと思います。
①個人ワーク>チームワークとなる。
・・・社員個々に目標を割り当てられ、個々人が個人事業主のような存在として、何とか目標達成に
向かって工夫していく。一方で、チーム目標達成に向けて助け合うような働きかけは起こりにくい。
結果として、チーム内で、個人目標を達成する社員も存在すれば、個人目標が未達成の社員も存在
しうる。また、チーム目標そのものが未達成に終わるケースもある。
②定量目標達成における職務上のコミュニケーションが多くなる。
・・・個々人に割り当てられた目標を達成する観点より、ステークホルダーと職務上必要な最低限の
コミュニケーションはとる。一方で、定量目標達成以外のコミュニケーションをとるインセンティブが働
かず、同じチームに所属している仲間同士の相互理解が深まらない。
③定量目標を達成できれば評価される。
・・・定量目標を達成するまでのプロセスを重視するのではなく、結果として目標が達成できればよし
とする。道筋を立てることを重視していないことで、「何が良くて、何は見直さないといけないか」を反
省する習慣がつかない。
ビジョンを重視していない組織では、上記の通り、「個人主義」「機能的なやりとり」「結果主義」になってしまう。
もしビジョンを策定し、それらの実現に向けた熱量が高い状態を保持していれば、個人としても課せられた定量目標を達成するよう考動するだけでなく、チーム所属の他メンバーなどの個別目標達成支援に向けたフォローアップをしていく。また、どんなに苦しい状況下においてもビジョンの実現に向け血の通ったコミュニケーションを関係各位と交わしながら、事前にチーム単位で立てた計画に沿ってプロセスを大切にして自分を奮い立たせながら他メンバーと連携して、個人およびチームの掲げる定量目標を達成していく。
ビジョンの有無と、ビジョンの浸透度合いにより、組織の活性状況が異なり、ひいては、経営成績にインパクトを与えていく。