「昨年6月より導入を計画していたこの機械が本年7月末検収が終り、8月から動き始めました。この機械は今までの機械で人間がしていた仕事の一部を、予め用意された穴のあいた紙テープを制御装置の中へ入れてやることによって置きかえることができる。故にオペレーターは寸法を割り出したり、加工物を一定の距離だけ動かしたり、刃物を正しく動かしたりすることから開放されます。その結果、加工速度は従来の機械よりグンと向上する。この機械にも欠点があります。例をいえば価格が高いこと、テープのミスが絶対許されないこと、又不意の停電には全く記憶喪失者になってしまうことなどである。然しこれ等の欠点も、この機械を上手に使うことによって得られる多くの利点に比べれば問題にならない。即ち、能率が3倍以上になる。或はオペレーターの熟練とは関係なしに一定品質が造り出されるというようなことです。だが、このようなすばらしい機械も使わずに飾っておくだけでは全くのナンセンスです。


鬼頭工業株式会社|KITO MAC|
この新鋭工場の建設に合わすように、大型新鋭設備を相次いで導入した。テーブル寸法1,860×12,000㍉という超大型の高速平削盤も目を見張ったが、昭和45年8月に導入した新日本工機製のNC装置付HF-3型プラノボーラー(テーブル寸法1,700×4,000㍉)も別な視点で注目を集めた。というのも、わが国のNC(数値制御)工作機械の幕開けは、昭和46年以降というのが通説になっているだけに、どう使われるのかと疑問を投げかける声さえ聞かれた。


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このあと、昭和44年8月に鉄骨スレートぶきの塗装工場580.33平方㍍、同10月に鉄骨亜鉛メッキ鋼板ぶき設計事務所531.6平方㍍、同11月に鉄骨スレートぶき西工場(現、専用機工場)4,768.95平方㍍を相次いで完成した。この間、本社工場の洗浄機、工場付帯設備部門と細谷工場の溶接機、新製品部門が分離生産したが、昭和45年6月の本社移転(本社事務所・鉄骨陸屋根2階建て延1,799.66平方㍍)を機に一本化、広路時代と完全に別れを告げた。


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