東北・関東大震災の震災特別番組で見た、メディアやフジテレビの報道のあり方、NHKの頼もしさ | 続きは、CMのあとすぐ!

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インターネットの企業サイトや、動画サイトにあるテレビCM動画を中心にご紹介しながら、CMや動画、CMソングについて、私独自の視点でいろいろと感想を述べているブログです。

この記事は、2010年3月13日更新の、今回の東北地方太平洋沖地震について、ブロガーの一人として記事を書かせていただきます の関連記事で、各テレビ局で放送された東北・関東大震災の震災特別番組についての内容となります。


さて、3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」から、きょうで1週間を迎えました。


この記事を書いている時点で、死者・行方不明者は約17000人を超え、各避難所での避難生活者は、東北・関東の計8県で38万人近くに上ることがわかりました。


あらためまして、被災者の方々には心からお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々およびご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。


今回の東北地方太平洋沖地震が発生したことで、記事を自粛されたブロガーさんも多いと聞いています。


近日中に記事にしたいと考えていますが、現在民放のテレビ局で「ACジャパン(前公共広告機構)」のCMが大量に流れているのは、多くの企業やメーカーがオンエア予定だったCMを自粛しているそうですからね。


私は、記事については別に自粛するつもりはありませんでした。


ただ、毎日のように被災地や、避難所での深刻な状態をテレビで見るたびに心を痛め、なかなか記事が書けなかったということもあります。


それでも、本日からまた記事を再開することにしました。


◆地震、津波、原子力ともに未曽有の災害だったため、「東北・関東大震災」と命名してもいいかもしれないと思いました


3月11日に巨大地震が発生し、大津波が起こった日、気象庁は今回の地震を「東北地方太平洋沖地震」と命名しました。


けれども、日がたつにつれ、それまでの東北地方太平洋沖地震から、


「東日本大震災」

「東北関東大震災」

「東北・関東大震災」
「東日本巨大地震」
「3・11大震災」


と、新聞、テレビなどのマスコミによってはいろんな表現があった中、特に「○○大震災」と名称を変えて、テレビでは画面に表示されたり、被災地の最新情報を知らせるときにも「○○大震災の被災地の最新情報」として伝えられることが多くなりました。


たしかに、地震、津波、そして福島第一原子力発電所の水素爆発による放射能漏れなど、東北地方や関東地方で起こった地震とその後の大きな影響を考えると、かつて経験したことがない未曽有の災害と言えますので、「阪神・淡路大震災」と同じように「○○大震災」と表現したほうがいいのかもしれません。


よって、私のブログでも、今後東北地方太平洋沖地震について記事で取り上げるときには、名称を「東北・関東大震災」とさせていただきます。


◆東北・関東大震災の翌日の深夜からは、早くもアニメ番組を復活させていたテレビ東京


NHKはもちろんのこと、各テレビ局のうち、特に、日テレ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京の、いわゆる在京キー局は、東北・関東大震災が発生した日から、緊急の震災特別番組として、キャスターを入れ替えつつ、しかもCMを一切入れない状態で、およそ2日間にわたって24時間体制で放送されました。


ただしテレビ東京だけは、1日目だけは他のテレビ局と同じ震災特別番組を放送していたものの、2日目の12日の深夜からは早くもアニメ番組を復活させたそうです。


これについては、批判するどころか、「他の局が震災特別番組を放送していた中、よくぞいち早くアニメ番組を復活させてくれた!」とほめてあげたいと思います。


そのため、次の項目で書かせていただく記事で触れる在京キー局のうち、テレビ東京だけは外させていただくことにしました(苦笑)。


★チョコっと一言!

ちなみに、独立UHF局ではありましたが、テレビ神奈川(TVK)は東北・関東大震災が発生したにもかかわらず、放送中だったアニメ番組をそのまま放送していたそうです(ただし画面では、L字型の地震情報と、日本列島における津波情報だけは表示されていたそうです)。


◆もっと被災地、避難所、生存している被災者を映してくれと訴えたことで、メディアの被災地での報道を変えた、サンドウィッチマンの伊達みきおさん


また震災特別番組では、ある漫才コンビの男性による訴えが、メディアの被災地での報道を変えたこともありました。


それは、サンドウィッチマンのツッコミ担当である伊達みきおさんです。


宮城県気仙沼市に、宮城県のテレビ局のひとつである東北放送のバラエティー番組「サンドのぼんやりーぬTV」のロケで来ていた、サンドウィッチマンの伊達みきおさんと富澤たけしさんが、ロケの最中に東北・関東大震災が発生し、巨大地震と大津波に遭遇したことで被災。


地震が起こった直後に津波の危険を感じたため、急いで近くの山に避難したことで無事だったそうです。


被災地での惨状を肌で感じたことで、私もテレビで見た、東京に戻ってからテレビ局のインタビューに答えた中で、伊達さんが、


「津波の映像はもういいから、避難所にいる人たちの顔やメッセージをもっと映してほしい」


と発言。


さらには、日テレのお昼の情報バラエティ番組「DON!」にもサンドウィッチマンが出演し、伊達さんが被災地の情報を伝えているテレビメディアについて、


「もっと被災地を映してくれ!」


「もっと避難所を映してくれ!」


「もっと生存している人の名簿の名前を映してくれ!」


と訴えていたそうです。


すると、日テレで放送されていた震災特別番組で、それまでは、生中継での被災地の様子はもちろん、被災者へのインタビュー、専門家による解説と分析、地震当日や翌日に撮影した巨大地震と大津波の被害の映像を、何度も使い回すかのように流していたのが、「避難所の声」というタイトルで、各避難所で生活している被災者の声を中心にした映像が放送されることに。


それに習うかのように、TBS、テレビ朝日、フジテレビ、NHKでも、震災特別番組の中で「避難所の声」と題した時間が設けられ、避難所で生活している被災者の声や、スケッチブックに書かれた、自分の生存を知らせたい友人、知人、親戚縁者の名前。


さらには、いまいちばん欲しい物などが声と姿とともに次々と紹介されるようになりました。


まさにこれは、伊達みきおさんによるテレビ局のインタビューや「DON!」の番組での訴えが、メディアでの被災地の報道を変えたと言ってもいいでしょう。


たしかに、巨大地震の発生時である1日目と2日目であれば、テレビの視聴者にその恐ろしさを伝えるためにも、津波の映像や翌日の被害の様子などを、各テレビ局のアナウンサーやレポーターが空撮や陸地で生中継でリポートすることは大切であると思います。


私も、2日間だけは、震災特別番組を通じて、巨大地震と大津波により、内陸部の広い範囲で起こった被害の映像に目を向けていました。


でも3日目ともなると、もう地震や津波による被害の映像はたくさん!


それ以上見ると精神的にまいってしまうと感じてしまいました。


もちろんそれは、私以上に、巨大地震や大津波で被災され、各避難所の中でも、テレビが設置されていて見ることができる環境で、震災特別番組をご覧になっていた被災者の方も感じていたことでしょうが……。


また伊達さんは、


「子供にストレスがたまっているので、1日中アニメを流してほしい」


とおっしゃったことで、避難所で生活しているお子さんたちへの配慮も忘れていませんでした。


◆フジテレビの震災特別番組は「震災バラエティ」?


そのように、約2日間はテレビCMを一切はさまず、震災特別番組を放送していた、テレビ東京を除く在京キー局でしたが、中でもフジテレビの震災特別番組での報道は、その報道のあり方が問われるような内容になっていました。


たとえば、被災地で取材をしていた男性アナウンサーが、被災者へのインタビューで夫と娘が生き埋めになり安否がわからない女性に対し、執拗に涙を誘う質問をしたとのこと。


それにより、ただでさえ絶望の中にいる女性は、アナウンサーの質問に対して号泣し、疲労困憊していたそうです。


それどころか、フジテレビの夕方のニュース番組「スーパーニュース」のメインキャスターで、震災特別番組でもキャスターを務めていた安藤優子さんが、水没する街の映像に対し、「家も車も人も流されていきます」と、スポーツ中継のような不謹慎な発言。


さらに、被災地にも直接赴いてレポートをしていたことがありましたが、そのレポートの内容に、ネットの掲示板でも、安藤さんは多くのユーザーさんからコメントで叩かれていました。


フジテレビといえば、過去現在を含め、数多くのバラエティ番組が思いつくくらい、バラエティが面白いテレビ局として知られていますが、私は今回のフジテレビの震災特別番組を見ていて、まるで内容が「震災バラエティ」のようにも感じてしまいましたね。


◆フジテレビの関係者が管総理会見中にもらした信じられない暴言!


これについては、YouTubeから動画もご覧になった方が多いかもしれませんが、昨年フジテレビが管総理会見中にもらした、関係者らしき暴言が視聴できる動画が公開されていました(現在は削除されています)。

実は私もこの管総理の会見を、フジテレビ系列のテレビ局で生で見ていました。


内容は、首相官邸で、東北・関東大震災が発生して1日半が経過したときの、作業服姿の管総理が日本国民に向けたメッセージです。


そのときにキャスターを担当していたのは、安藤優子さんと堺鶴丸さんでした。


視聴された方はおわかりのように、このメッセージの最中、フジテレビ側のマイクを拾った音声だったのか、それても首相官邸の会見場にいた記者の声を拾ったものだったのかはわかりませんが、会見前から、おそらくフジテレビの調整室にいたらしい男性がくしゃみをしている音や、会見が始まってからも、


男「ふざけんなよ~、また原発の話なんだろどうせ」


女「だから、こっから上げられる情報はないっつんてんのに」


という、フジテレビの関係者らしき男女の声が、管総理のメッセージとかぶる形で聞こえてきました。


それだけではありません。


動画が始まってから46秒あたりで、


女「あー笑えてきた」


と、思わず耳を疑ってしまった、女性による信じられない声もはっきりと聞こえていたんです!


あと、37秒あたりでも、


女「ほんとクソだよ」


との女性の暴言があったとか。


これについては、


「お前がクソじゃ!」


と、怒りのコメントを寄せていたユーザーさんもおられました。


ただこれについては、後日YouTubeにアップされていたボリュームアップバージョンという音声のみを聴いてみたところ、


女「ほんと変だよ」


とも聞こえていましたので、おそらく「ほんとクソだよ」とは言っていないようにも思えました。


それ以外にも、同じ女性が、


女「ま、ニュースだ」


と、冷めたような発言していたこともわかりました。


特にユーザーさんの間では、「あー笑えてきた」の音声に対し、YouTubeや掲示板のコメントでも過敏に反応されていましたね。


場合によってはBPO行き? 生放送で暴言が漏れてしまったフジテレビの大失態


「あー笑えてきた」の声が誰なのかについては、ユーザーさんの間でも、フジテレビの某女子アナウンサーではないかという疑惑が持ち上がっていました。


あるいは、フジテレビのスタジオではなく、総理官邸の会見場にいた女性記者かもしれないと指摘するユーザーさんもおられました。


いずれにせよ、あたかも「あー笑えてきた」と言っていたのはコイツだと言って、特定の人を断定してしまうのは大変危険です。


今回の動画をご覧になったみなさんも、誰であるのかもはっきりとわからないうちから感情的になり、決して感情のおもむくまま、怒りにまかせるがままにYouTubeや掲示板でコメントを寄せたり、ブログで記事を書くことのないよう、少し冷静になりましょう。


まあでも、ひとつだけ言えることは、女子アナで女性記者であれ、動画のような暴言を吐いたのは最低ですし、その音声が生放送で全国に漏れてしまったのはフジテレビの大失態と言えます。


場合によっては、放送への意見や苦情、放送倫理上の問題に対して、自主的に独立した第三者の立場から対応する放送界の自律機関である「BPO(放送・倫理番組向上機構)」行きにも相当します。


ユーザーさんの多くが、YouTubeや掲示板でのコメントで謝罪を求めていたように、私も、今回の大失態に対して、フジテレビはぜひ謝罪する必要があると思いましたね。


◆やはり災害関連の情報はNHKが一番だと、あらためて再認識しました


東北・関東大震災が発生した際、地震速報の第一報をいち早く伝えたのはNHKだったそうです(さすがですね)。


次に早かったのが日本テレビで、その次がTBS、テレビ朝日、テレビ東京。


ちなみに、いちばん遅かったのはフジテレビであったとのことでした。


NHKといえば、民放のニュースを見ていても、アナウンサーや職員による不祥事があまりにも多いけれど、やはり災害関連の情報については、私の地元各局のテレビ局はもちろん、ケーブルテレビで見ていることから、近県のテレビ局からの東北・関東大震災の特別番組を見比べても、NHKが一番だとあらためて再認識しました。


民放だと、途中でCMが入ることでカットされた形となってしまう緊急記者会見の様子も、NHKではカットされることなく伝えてくれますし、被災地や避難所の最新情報についても、どこよりも的確で詳しかったですからね。


何よりも、各避難所のうち、テレビがご覧になれる場所で映っていた放送局のほとんどがNHKであったことから、地震などの災害が発生したときの関連情報は、やはりNHKが一番頼りになると思ったのでした。