「五番」は、以前は聞く機会が多かったが、最近はあまり聞かれなくなったように思う。「五番」は、それぞれの楽章に特色があると思う。第一楽章は、ロシアの大自然を想像させてくれる。第二楽章は、有名なホルンの美しいソロから始まるが、その後には、劇的な展開が待っていて、一つの物語を見ているようだ。第三楽章はチャイコフスキーが得意とするワルツで、信じられないほど、オーケストレーションの妙が際立っている。第四楽章のエンディングは、聞いている人すべてに勇気と、言い知れぬ解放感を与えてくれる。
1987年、マイケル・ジャクソンの、横浜スタジアムでのライブのテレビ放送をビデオを取りながら見た。その頃の僕は、ソロに成ってからのマイケルについては、あまり知識が無かった。しかし当時の日本人で、彼の名前を知らない者はいなかったと思う(皆ジャクソン・ファイブの頃の早熟な少年をよく知っていたから)。いよいよ「スタート・サムシング」でライブが始まった。「俺は気合が入っているんだぞ。」と言わんばかりの顔をして歌い踊るマイケルがいた。その後も、ニュアンスの違うそれぞれの歌をソウルフルに歌いこなし、今まで見た事がない様なダンスを見せてくれた。「ビリー・ジーン」での後ろに下がりながらの「ムーン・ウォーク」には大歓声があがった。バック・ダンサー、バック・コーラス、バック・バンド、どれをとっても文句のつけようが無かった。とにかくエネルギッシュでエンターテイメントにあふれるコンサートだった。改めて今、想像してみるのだが、マイケル・ジャクソンは「アメリカの音楽」を自ら進んで背負っていたのではないだろうか。
現在ではパレードや行進は、マーチング・バンドが引っ張っていくのだろうが、僕が小学生の頃は、どこの小学校にも、マーチング・バンドではなく「鼓笛隊」があった。先頭はベルリラ(鉄琴に柄が付いていて、左手で立てて持って、それをマレットで叩く楽器)で、次に大太鼓、中太鼓、小太鼓の順番で並び、その後に、人数の多いリコーダーを吹く児童が並ぶ。ちなみに僕は、大太鼓をやっていた。「鼓笛隊」での一番の思い出は、東京オリンピックの時、聖火が我が町にやってくる前に、お祝いのパレードに参加した事だ。パレードが終わった後、聖火を持ったランナーが、大勢の人々の大喝采の中を通り過ぎていったのを今でも鮮明に覚えている。