フィギュアスケートの安藤美姫がこの作品をバックに演技をしたことがある。「シェエラザード」とは、もちろん「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」に登場する、シャフリヤール王に千一夜に渡って物語を聞かせた王妃のことだ。本当にこの作品を聞いていると、物語の中に入り込んでしまう。しかし、リムスキー・コルサコフのオーケストレーションは凄い。ラベルに負けてはいない。リムスキー・コルサコフは若い頃海軍の軍人として、遠洋航海に出た経験があるらしい。確かに、第一楽章の「海とシンドバッドの航海」などの海の様々な表現は、体験した者だけにしかなし得ないものだと思う。僕は、当時大変評判のよかったピエール・モントゥー指揮のロンドン交響楽団のレコードを買った。その後、この作品は色んな演奏を何度となく聞いいるが、管楽器のダブル・タンギングやトリプル・タンギングを駆使した音の歯切れの良さだけをとっても、モントゥー・ロンドン響版は、群を抜いている。

僕の母は、テレビを見ていて、「キム・ヨンジャ」が歌っているといつも「日本中の女性の歌手の中では、彼女が一番うまい。」と言う(亡くなった母の一番好きな美空ひばりは度外視しての話だと思うが)。僕も、いつも聞かされているものだから、その気になってきた。しかし、うなずける。声がクリアーで、声量があって、抜群の歌唱力を持っている。僕は、彼女にはポップスが似合うと思う。ソウル・オリンピック賛歌「朝の国から」を聞いていると、伸び伸びと歌っている。彼女に演歌は向いてない。力み過ぎている。かと言って、日本では、Jポップに押されて、ポップスを歌う場所はない。若い時に、早くからアメリカのブロードウェイに行っていれば、今頃大変な歌手に成っていたかもしれない。


先日、絶叫型歌手の「尾崎紀世彦」の事をこのブログで書いた時、「松崎しげる」にも少しふれたのだが、昨日、NHK歌謡コンサートの「時代の歌・こころの歌」のコーナーで、「松崎しげる」が、「愛のメモリー」を歌っていた。後ろで、前田憲男がピアノを弾いていたので、この曲は、特別に前田がバックの演奏の編曲をしたのだろう。僕は「松崎しげる」の声とフレージングがあまり好きではないが、ワンコーラス目の最高音が出たのでまずは安心した。それから更に転調してキーが高くなるのだが、一番高い音が出るのかどうか心配したが、しっかり出していた。まさに、絶叫型歌手の面目躍如といったところだ。