僕がクラシック音楽を聞き始めた頃は、バロック、古典派、ロマン派の音楽をよく耳にした。だから、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」という作品を意識し始めたのは、それから相当な年月が経ってからだ。こんな体験がある。いつも頭から離れないその音楽は、どこかで聞いたことのある音楽で、大自然の雄大さと生命の息吹を感じさせる。そしてなんともファンタジックな境地に聞く者をいざなってくれる。しかし、どうしても作曲者と作品名が出てこない、、、、。後に、その作品が「ダフニスとクロエ」第2組曲の「夜明け」だということがわかった。2005年、ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」でお馴染の、あのウィーン楽友協会大ホールで、N響が、「ダフニスとクロエ」第2組曲を演奏した。僕は、「日本の音楽界にとってこれは歴史的快挙だ。」と一人で興奮して録画を取ったものだ。これが実現できたのは、N響の実力もさることながら、やはり当時の音楽監督が、世界的によく知られた「ウラディーミル・アシュケナージ」だったということも大きな要因だと思う。
僕の妻は嫁に来た時、荒井由美の「ユーミン・ブランド」を持っていた(ぼくは、ユーミンのレコードは1枚も持っていなかった)。「あの日にかえりたい」、「やさしさに包まれたなら」、「ルージュの伝言」、「瞳を閉じて」など今思えば名曲がそろっている。その後二人で相談して、ユーミンの「アルバム」を買いに行ったことがある。それが「ボイジャー」だった。最初の曲の「ガールフレンズ」は、松任谷正隆のアレンジが大変小気味良い。そのほかに好きな曲は、「ダンデライオン」と「時をかける少女」だ。その後ユーミンのアルバムは買ってないが、テレビのコマーシャル、主題歌、番組の挿入歌などで、ユーミンの曲を耳にすることはたびたびあった。面白い事に、「カラオケ」などに行った時、「いちご白書をもう一度」、「あの日にかえりたい」、「時をかける少女」など、ユーミンの曲を歌っている自分がそこにいるのだ。
昔、「オールナイト・ジャズ・フェスティバル」で、日本のフュージョン・バンドの「カシオペア」の演奏を初めて聞いたことがある。野呂一生(ギター)、向谷実(シンセサイザー)、櫻井哲夫(ベース)、神保彰(ドラムス)の四人のバンドだ。「日本にもこんな凄いフュージョン・バンドがあったのか。」と大変驚かされ、感心させられた。シンセサイザーを使っていたこともあって、四人編成のバンドの常識では到底考えられない広がりのあるサウンドを聞かせてくれた。メンバー一人一人のテクニックもしっかりしていた。向谷のしゃべりもおもしろく、曲(当然オリジナルだと思うが)も分かりやすく、ビートも強烈で、観客は大いに乗せられた。O時を回っていたので、眠気を吹っ飛ばしてくれた。後日僕は、すぐに彼らのアルバムを求めてレコード店に走った。そこで手に入れたのが「ミント・ジャムス」というアルバムだ。その中に、「オールナイト・ジャズ・フェスティバル」で聞かせてくれた曲も入っていた。僕は、「朝焼け」と「スウェアー」が特に気に入っている。