僕がクラシック音楽を聞き始めた頃は、バロック、古典派、ロマン派の音楽をよく耳にした。だから、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」という作品を意識し始めたのは、それから相当な年月が経ってからだ。こんな体験がある。いつも頭から離れないその音楽は、どこかで聞いたことのある音楽で、大自然の雄大さと生命の息吹を感じさせる。そしてなんともファンタジックな境地に聞く者をいざなってくれる。しかし、どうしても作曲者と作品名が出てこない、、、、。後に、その作品が「ダフニスとクロエ」第2組曲の「夜明け」だということがわかった。2005年、ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」でお馴染の、あのウィーン楽友協会大ホールで、N響が、「ダフニスとクロエ」第2組曲を演奏した。僕は、「日本の音楽界にとってこれは歴史的快挙だ。」と一人で興奮して録画を取ったものだ。これが実現できたのは、N響の実力もさることながら、やはり当時の音楽監督が、世界的によく知られた「ウラディーミル・アシュケナージ」だったということも大きな要因だと思う。