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「揃えてございます」?~敬語を判断するポイント
お店で靴を試着しているところです。
客 「デザインは気に入ったのだけれど、サイズが…。23はありますか」
店員「はい。揃ってございます。お持ちしますので少々お待ちくださいせ」
特に問題がないと思う方も多いでしょう。
「揃ってございます」という言い方が、ていねいな感じにも聞こえます。
お客さまが大切に扱われている印象を持つことから、高級店で多用されているようです。
言葉が空気をつくり出すなら、それはそれでいいのかもしれませんが……
しかし、実はこれが曲者。
「揃ってございます」を正しく言うと、以下のようになります。
◎→「揃っております」
◎→「揃えてございます」
敬語の正誤を判断するとき、原型に直してみると分かりやすいでしょう。
「ございます」は「ある」の丁寧な言い方。
つまり「揃ってございます」から敬語表現を抜き去るとこうなります。
×→ 「揃ってあります」
こんな言い方はしませんね。
じゃあ、敬語表現を抜き去ったときの正しい言い方はというと
「揃っています」です。
そして「揃っています」を敬語表現にしてみると
◎→「揃っております」となるわけです。
また、接客業で丁寧な印象を強めたい場合「ございます」を使うとしたら
原型に「あります」を使った言い方を考えてみます。
すると「揃えてあります」という原型が浮かび上がります。
そこで
◎→「揃えてございます」となるわけです。
───ポイント
☆敬語の正誤が判断しにくい場合は、敬語表現を抜き去り、原型にしてみるのも方法。
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