「僕的にはいいと思いますよ」
服を試着して、お客様が鏡を見ています。
店員が意見を聞かれて答えるシーンです。
「僕的にはいいと思いますよ」
「~的」と言う言い方は、近年実に多く見受けられるようになってきました。
冒頭の文は敬語表現という点だけから判断すると「私としてはよろしいと存じます」でしょう。
ただ、ここでもうひとつ。
「僕としてはいいと思うが、他の人はどうか」という意味に受け止められるリスクもあります。
お客様はプロとしての客観的な意見を聞いている場合がほとんどです。
お客様がその店員のファンで、その人個人の意見を聞きたい場合であれば「僕としては」でよいのですが、普通、こうした質問には「他の方も含め、一般的に見て似合うかどうか」という場合が多いでしょう。
ならば「とてもお似合いですよ」「すごく素敵ですよ」と言うほうがお客様は安心します。
また、「いい」「よろしい」よりも「お似合い」「素敵」と言われたほうがうれしいものです。
自分の個人的な意見を言うべきか、客観的な意見を言うべきか。
来店頻度の高いお客様、初めてのお客様。
実にいろいろです。
タメ口はどうかと思いますが、大変慣れ親しんだお客様の中には
節度を持ちながらも、親しみやすい言葉や、その方の言葉をストレートに聞きたいという方もいます。
例えば「そちらもすごくお似合いですが、私としてはこちらのほうが◯◯様の個性を引き立てるように思います」というような言い方ができる間柄は、かなり信頼度の高い関係と言えるでしょう。
言葉とは生き物ですね。
単に上下関係だけから判断するのではなく、相手との距離や心の動きなどもふまえて、上手に使いこなすことができれば上級です。
──────ポイント
☆意見を聞かれて「僕的には」は使わないようにしましょう。「私としては」がビジネス上の正しい言い方です。ただ、その場合にも個人の意見を聞かれているのか、客観的なプロの意見を聞かれているのかは吟味しましょう。
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