進学の春と人生

3月に入り
大学入試の合格発表が
大詰めを迎える。
すでに進路が決まり、
新しい生活にわくわくしている
人もいるだろう。
※日本経済新聞より
▼羽を伸ばす
進学先が決まってから
4月の入学式までの数週間。
これほどまでに
開放感に浸れる期間は
一生のうちにそうそうないだろう。
進学のための勉強は
もうしなくていい。
あとは入学式を待つばかり。
ところがいざ新生活が始まり
浮かれ気分からなかなか抜け出せず、
出足のつまづきが後々に響くことも。
そのような事態を避けるべく、
学生が順調なスタートダッシュを
切れるよう、工夫する大学が出てきた
とのこと。
▼試験重視から勉強方法重視へ
東京大学では2年までの成績で
3年からの学部を決める
「進振り」と呼ばれる制度があり
入学直後は試験で高得点を取るための
勉強に偏りがちだった。
ところが秋入学の導入をはじめ
教育改革を検討する中で、
「文献の探し方」
「グループワークの方法」
「リポートの書き方」などの
方法論を教えたほうがよい、
との声がでたことから、
2015年に文系・理系の両方に
初年度ゼミを導入した、とのこと。
すると、学生アンケートで
「興味が持てなかった」学生は
他の授業の半分にとどまり、
大学側としても
望ましい効果が得られたようだ。
▼興味がない
僕は大学に進学するまで
勉強が嫌いだった。
なぜなら、興味がなかったから。
とは言え、僕のような
勉強意欲に乏しい人間は
決して少数派ではないことも
学校生活の中で認識済み。
だから尚更不思議だった。
「試験のため」
「成績のため」
「進学のため」
たったそれだけの理由で
勉強に勤しむ同級生のことが。
確かに試験で
悪い点を取ればいい気分はしない。
けど、それが一体何だっていうのか。
親に怒られたくないから?
先生に咎められたくないから?
そんな他の人間の存意を理由に
勉強を頑張るなんてどうかしている。
…
実際のところは
現在の僕自身も知る由もないが。
▼進学の春と人生
河合塾が大学に進学する理由を
受験生に聞いたところ
「希望する職種・
業種に進みたいから」との答えが
4割を超えた、と言う。
僕はつくづく思う。
回答者のうち果たして
どれだけの人が
"本心" で答えているのだろう。
上述のようなアンケートを目にするたび
質問内容の深堀りの必要性を強く感じる。
一体なぜ、
その希望する職種・
業種に進みたいと思うのか?
なぜ、その希望する職種・
業種に興味を抱いたのか?
一方同質問にて
「幅広い教養を身につけたい」
「専門知識を深めたい」と答えた受験生は
1割超にとどまった、とのこと。
4割超えの
「希望する職種・業種に進みたい」
と答えた人のうち
純粋な興味関心、つまるところ
その先の将来へのワクワク感で
回答した人は果たしてどれだけ居るか。
…
と懐疑的な心境を覚える時点で
この国の教育のあり方について
その先行きを憂虞せずにはいられない。