4ヶ月に渡ってお送りしてきた修学旅行編もRecollection No.5_58~さよなら ロックラック~の回にて、無事に終了。

現在お送りしているリコレクションシリーズは、3rdステージ公開以前のプロット制作で大まかな内容が決まっていたのですが(しかもその資料制作後、バックアップしていたHDDが後に故障。一から創り直すという地獄の作業を経て...)、クーラードリンクおもらし事件の回が2013年と考えると、実に7年越しに、ようやくお披露目することができたのですタラー

それも踏まえ、今回のなぜなに★あたモンのおコ~ナ~は、今回の修学旅行での舞台となった(あたモンの世界での)ロックラックに関する補足と、修学旅行編のあとがきをご紹介なんてカラオケ



~あたモン世界のロックラック

実は作者、ロックラックには行ったことがありません(任天堂Wiiを持っていなかったことも要因のひとつ)。カーブーの家でMH3には何度か触れたことはあるのですが(UBUのSAVEデータを作ってもらってプレイ)、その時点では既にMH3(トライ)のオンラインサービスは終了しており、生のロックラックに行けず仕舞いだったのです。なので、ロックラックを知るためにMH3関連の画像、ゲーム動画、そして主に「復刻 ハンター大全~王立古生物書士隊・著」の資料をもとにあたモン世界観のロックラックを創造させていただきました。

街の俯瞰的な構図は、ハンター大全の書士隊によるスケッチ(おそらくはプロット段階でのアートワーク)を参考にさせていただきました。

ストーリー内でロックラックが舞台となるエピソードを書くたびに、毎回ロックラックのイメージ作りや参考資料を漁っては、自分の頭の中で街の構図を思い描いているわけなのですが、今回、修学旅行編で改めて、またこの楽しい作業にあたることができました。

現在お送りしているRecollectionシリーズは「記憶の主の(極めてゲーム的な)一人称視点による視覚効果(主観)」を文体に起こしているケース(マモーナス編、キャロルムーア編)が多いので、目の前にある机の素材、そして何が置かれているか、また、室内であれば、その建築素材なども伝えなければならないので、これが想像の世界での街の景観となると、作者の文章力ではまだまだ補うことが難しく、多くの資料に補足作業を頼ることになりました。

特に巨大な蟻塚型の飛行場は、ウチヒサルの岩の要塞画像から着想を得て、ストーリー内ではその格納庫内から見た壁を、「黄土色をした凝灰岩ベース?」と曖昧な感じで表現させてもらいました(笑)また、飛行船が行き交うことで有名なロックラックなのですが、おそらくは気球ツアーで有名なカッパドキアから着想を得ているのかと思われます。どちらもとても独特かつ素敵な景観ですよね。

特にロックラックは、巨大な一枚岩の上に成り立つ独特な文化形態を持つ都市なので、その外観のイメージや街の俯瞰図を想像しながら、キャロルムーアを街の中で動かしていました(笑)

あと苦戦したのは、ロックラックを代表するモニュメントでした。

多くのロックラックを紹介する文章には、ただ「湖から突き出たモニュメント」としか表現されておらず、ゲーム画像などでも大きく写っているものを見つけることができず、あたモン世界観でもただモニュメントと表現(トライやってた人なら分かるでしょ?あれですよ、あれ。みたいなこと)するしかできませんでしたタラー

またあたモンロックラックの郊外には移民地区(現在のスラム地区)があり、そのエリアの境界線に、街のモニュメントを複製した小さなモニュメントを置かせてもらいました。

後にこのスラムエリアにファビオが経営する酒場、ロックアラック(アラック=蒸留酒)ができるわけなのですが、ロージーはちいちゃい頃からこのエリアに親しんでいたのが原因で、彼の酒場にも(闇クエストを目的に)通うようになり、そしてスナッフハンティング事件に関与してしまうのですねぇ・・(これはRecollection No.5_56でも注釈しています)。

また、このロックアラックについては、ファビオのバイオグラフィーを紹介できる段階になったら、一緒に記載したいと思っています(が、ファビオもまた、Recollectionシリーズの「追憶者」の一人なので、一体いつになることやら・・)。

このスラム地区なのですが、ヴェルドの外街(あたモン世界ではキングスラムウォールと呼称)が王都の居住者との交流が隔絶された都内への入居が許されない貧困層、または移民から成る過密化した居住地区(王都を囲うように城壁沿いに作られている)であるのに対し、ロックラックのスラムは都市内集落という認識の方が強く、ジェントリフィケーションによる地域の活性化、改善も期待されていると思われ、ファビオのような若者がその中心となっているのでしょう。また同地区には都市へ移住してきた獣人も多くいます。

対し都心には代々ロックラックの発展、経済成長に貢献してきた名家が住まう高級住宅街が存在し、そこにローゼンクロイツのお屋敷もあります。ロージーはちいちゃい頃から、この住宅街を通り、商店街や病院に「へっこへっこ」と歩いていったのでしょう(そして後にはロックアラックにも...)。

ローゼンクロイツホスピタルは商店街の近くに位置しており、これはストーリー内での各キャラクターの足取りからも分かるようにイメージしながら書いています。

というわけで、あたモン世界のロックラックは、ゲーム画面や資料集(ハンター大全等)などのイラスト、スケッチから直に見受けられる景観に作者なりの想像を加えた独自の都市ともいえましょうか。また、これはユクモ村をはじめ、他の村や街についても同じです。


~クーラードリンクおもらし事件を追憶の中でリブートしなかった理由

ロージーの忌まわしき思い出である同事件なのですが、今回のムーアの追憶を共有するにあたり、以前の回想録(クーラードリンクおもらし事件の巻)を改めて再現しようという案はプロット段階からありませんでした。理由と致しましては、クーラードリンクおもらし事件の巻で紹介した回想録をリコレクションシリーズで焼き直ししてしまうと、嫌でもその当時の二人の会話に新たな文章を足したくなってしまい、当時の回想録の意味がなくなってしまうと思ったからです。また、後付け要素が強くなってしまうのを回避したかったのもあります。


~裏設定/ムーアを導いた光蟲の正体

置いてけぼりにされたムーアの心を救済し、そして進むべき道を導いた光蟲・・。あの光蟲こそ、後のナイトクルーガーの生みの親なのでしょう。そしてナイトクルーガーもまた、後にムーアを救出する重大な役割を果たすのでした(「まずはブートにプライオリティを」の巻)。



~裏設定その二/峯山龍と龍使徒キャロルムーア

モンスーンが峯山龍出現の前触れということは公式設定通り、ムーアは今回の修学旅行で生まれて初めてジエン・モーランと遭遇するわけなのですが、この峯山龍にそもそも街を襲う意志があったのかどうかは定かではなく、後にユクモクルセイダーズとブラックガーディアンによる報復戦争(薔薇と黒の抗争)にて、ロックラックに突撃しかけたあのデザートバトルシップ「重装甲艦ロックタスク級」こそ、今回登場した峯山龍であったのではないかという噂もあり、当時の目撃者の中にはかつて都市に接近した峯山龍と同じであったという者も少なくはありません。これが本当ならば、ムーアは奇しくもモンスタースーツに変貌させられてしまった峯山龍と通常とは違う形で狩猟を繰り広げ、峯山龍の遺恨を浄化したことになり、幼い頃の夢を叶える結果になったのでしょう(「ギルド非公認のクライムファイターズ」の巻)。


また、今回の修学旅行の騒動(峯山龍が都市に接近)、以降、あたモン世界観のロックラックには城壁が作られることになります。


~ローズマリーの存在

修学旅行編ではロージーの亡き母、ローズマリーの存在がその高名な名前こそ伏せながら、度々会話の中で登場し、ローゼンクロイツの屋敷に飾られている肖像画から、初めてその風貌も明らかになったわけなのですが、今回の修学旅行編は、彼女が逝去されて間もない、後日談であったことも話の展開から窺えます。大好きなママを失い、喪失感に苛まれていたロージーはじめ、関係者をムーアが笑顔にしていくのが今回の修学旅行編の裏テーマでもありました。そして偉大な医学者であったローズマリーに何が起こったのかは、今後のストーリーの展開に注目なのです。また、ローズマリーの葬儀に関する回想録は「ちょいやーーーー!!」コキーーーーーンの巻をご参照ください。


~ポールとのすれ違い

今回の修学旅行編では、まだ幼いムーアと既にハンターとして名を馳せるポール・ベインズがすれ違う場面(病院内、そしてムーアが命を救われるシーン)が登場しました。この頃の二人は当然、お互いの存在を認識していないのですが、後にハンターとして成長したUBUは晴れてポールと再会を果たします(4thシーズン)。そしてシーズンラスト、二人に悲劇が訪れてしまうのでした...。

 

またリック・ベインズも登場しますが、ロージー同様にローズマリーの死が彼を深い孤独の淵に落としてしまったこともエスターとの会話から明白になります。その後、リックはロージーと出会い、ローズマリーの献身的な面影を思い出すのでした。またベインズ兄弟のバイオグラフィーは今回のRecollectionシリーズが終了後、中継ぎにてUPする予定です(頑張れ作者)。

 

 

~出逢いと別れ

 

今回は子供時代のムーアがロックラックでたくさんの人達と出逢い、そして別れを余儀なくされながら、少しずつ成長していく姿を結果として描けたのかな?とも思っています(笑)そんなムーアも3rdステージではハンターとしてロックラックに帰ってくるのですが、実はその間も修学旅行で何度か訪れていることが「クーラードリンクおもらし事件の巻」にて言及されています。また同都市に残ったエスターをはじめ、ムーアが出会った人々がどうなったのかは、今後のストーリーで明らかになっていくはずでしょう(だから頑張れ作者)。


という感じで今回は、あたモン世界でのロックラックと第一回修学旅行編のあとがきを書いてみたのですが、Recollectionシリーズは、まだもうちょっと、ムーアのリコレクション=回想が続きます。残念ながら「子供編」は今回で終了となり、次回からは、ちょっぴり成長したティーン時代のムーアが登場します!そして迫りくる運命との戦いもまた....(その過程での修学旅行編は、またいずれ、リコレクションシリーズのスピンオフとしてお送りしたいと思っています)

 

なんて一段落したので次回のストーリーモードまで一週間ほど時間(新章突入に対する心構えとその事前準備(資料作成等)における猶予)を開けさせていただきますお願い

そんなわけで今後のあたモンも乞うご期待あることばかりなのです照れ




 

★次回ストーリーモードは4/27(月)0時更新予定です★