こんにちは、久田和弘です(^^)
朱里が熱烈な田中さんファンになった理由は、彼女の生き様に惚れてしまったからと、笹野への復讐。……ですが、本当にそれだけでしょうか?
まず、彼女が「普通でなくてはならない」という強迫観念を抱えている背景について考えてみましょう。朱里は就職活動に一度失敗し、大学卒業後に派遣で今の会社に就職するしか選択肢がありませんでした。ところが、派遣の給料ではひとりで食べていくのさえ厳しい。そこで彼女が思いついたのが「若いうちに合コンで優良物件を見つけて早めに結婚し経済不安から抜け出すこと」でした。思いついたというより、正確には「これしか方法がなかった」のでしょう。
合コンで優良物件を捕まえるには、自分に備わった全ての武器を駆使するしかありません。朱里に備わった武器は「女」であること、そして「若いこと」です。しかしこれらの武器を使用するということは、同時に男性から下に見られることを受け入れざるを得ない。合コンに参加した男性陣は、女性が若いことを褒め称えるが、裏では「必死になりやがって」「どうせ男がいないと何も出来ないから打算で結婚するんだろ」と偏見に満ちた目で蔑んでくる。彼女らから選択肢を奪っているのが自分自身であることを知ろうともせずに。
更に、彼氏とも友だちとも言えない微妙な関係が続いている男性の存在も朱里を追い詰めていきます。男性からしたら「関係をハッキリさせないのは朱里に甘えているからだよ」という態度をとっているようで、その実、彼女を下に見ているのは明らかです。
