第193回「若人よ」 | 劇団ガバメンツ 

劇団ガバメンツ 

GEKIDAN GABAMENTS

c4a06424.jpg
本番も間近である。今日は最後の稽古休み。しかし、誰一人として止まってはいない。今夜も自主練をするというので顔を出す。集まっていた3人は全員、客演の役者さん。今回のエキストラバージンでは劇団員役をお願いしている。3人とも僕より5歳も若い。彼らの話に耳を傾けるだけで、若返った気がする。イカが好きだという彼女は、よく笑いよくしゃべる心の優しい女性だ。彼女の話にうんうんとうなずくもう一人の彼女は、マイペースだが、度胸のある女性だ。ニヤニヤしながらそんな二人を見ている彼は、高校生の時から知っているが、素直で真面目であごのとがった男性だ。三人は時に熱心に、時に脱線し、稽古をしていた。僕はそんな彼らに、忘れていたものを思い出させてもらった気がした。お腹が空いたと言う若人たちに「好きなものを食べなさい」と僕は1000円を渡した。本当は2000円渡すつもりだったが財布の中身がそれを許さなかった。ポテトとナゲットとデザートを買ってきた若人たちは、僕に「座長も食べてください」と言ってくれたが、僕がナゲットを食べようとした時にすでに食べ尽くされていた。こんな若人たちと芝居ができる喜びを感じる夜だった☆