通帳もキャッシュカードも忘れたコマオは手持ち金千円ほどだが、勇敢に会に参加した。
そして先輩に借りた。
この時点でコマオはまだ気付いていなかった。
最寄り駅までの電車が止まっていることを。
激励会が終わり、さぁ行ける人だけで次行こかとなっていた時、JRを使う同僚から上記の事実を告げられた。
行けるトコまで行ったら何とかなるやろと考えていたコマオは馬鹿そのもの。
とりあえず、地下鉄で大阪駅を目指す。
大阪駅に着いたところでJRの状況に変化はない。
やはり、JRはブレない。
仕方ないので、コマオは阪急に乗った。
阪急で北上し、終点まで着くと、駅構内には帰宅難民がたくさんいた。
JR側に行くとすでに段ボールを敷いて横になっている人も多い。
孤独でない安心感と、無駄なのにJRの駅夫に怒鳴るオッちゃんの無駄な努力がコマオを愉快にさせた。
コマオは思案する。
大阪に戻ってサウナ、ネットカフェで始発まで待機する。
これしかない、と思った瞬間、隣で座っているナイスミドルが今日は最悪やなと話しかけてきた。
コマオもここに至った現状と情報交換をした。
ぼちぼち阪急も終電かなと思っていたら、ナイスミドルは駅夫から段ボールを受け取ってきた。
そして、コマオを含む周りの人たちに配布した。
段ボールを頂いたコマオはゴロンと横になった。
もう仮眠しよう。
コマオは人生で初めてのビバークを体験した。
さすがに肌寒かったが、段ボールは防寒効果もあるんだなと知る。
寝たり起きたりをしながら朝を待ち、4時頃にザワザワし始めた。
JRの駅夫が復旧の見込みを午後と発表した。
JRブレなすぎ。
さすがに午後まで待てないコマオは阪急と神鉄で帰る決意を固めた。
ナイスミドルに再度礼を言い、俺行きますわと告げて別れた。