2日目の朝は早かった。
たった4時間ではあるがこの微妙な時差が帰国後もコマオを苦しめることになる。
午前5時(日本時間午前9時)に目を覚ましたコマオはデッキで朝焼けを堪能する。
ここでも写真を撮る。
嫁の起床を待ち、8時半、朝の散歩とフシカフェでの朝食に出かける。
このリゾートではバンフラというタイ料理のレストランが名物であり、さっそくサトミさんに夕食の予約を申し出た。
当たり前ではあるが特に変化のない散歩道である。
このリゾートはディグーとヴェリの2つの島があり、コマオらはディグーに宿泊していた。
2つの島は渡し舟で行き来することが出来るので、コマオらはヴェリを散歩することにした。
ヴェリは日本人のお客さんが少ないと聞いたが、本当にあまり見かけなかった気がする。
島内のブティックはだいたい同じものが揃えられており、コマオらは旅の記念にボールペンを購入した。
モルディブのお土産は実に味気ないものばかりである。
旅の報告がもっともそれらしいお土産となる。
コテージに戻ったコマオらは1時間ほどシュノーケリングをして遊ぶ。
昼食はこの日も日本から持参したインスタントお茶漬けを摂取する。
今思うと、コマオらはほとんど昼食を食べていなかったのではないか。
それくらいのんびりとだらしない生活を1週間送っていた。
まさにリゾート生活である。
昼食後は例によって暇つぶしにライブラリを訪ね、iPodでネットに励む。
この日は17時から予約していたスパがあるのですることもなくのんびりとしていた。
17時前にコテージでよりラフな格好に着替え、スパへと向かう。
コマオらはスパがこの旅の最大の目的であった。
コマオはスパ初体験ということでどきどきしていた。
受付のものに日本語の出来る人はなく、コマオは少し困ったが簡単な英単語と部屋番号を言うと理解を得られた。
スパを受ける前にまずサウナに入れと言われる。
そして、その前に着替えてくださいと使い捨てのちょっと恥ずかしいパンツ、浴衣の様な服を渡された。
サウナでしっかりと汗をかいたコマオらはいよいよスパの施術を受ける。
担当の人の名はしっかり忘れたが、タイの女性で眼鏡をかけていた。
会話は全て英語。
コマオは中・高・大学での英語の授業を不真面目に受けていた自分を忌々しく思う。
会話はほとんど成り立っていなかったがそれでも気持ち良過ぎて居眠りをしてしまった。
オイルでべとべとになることを危惧していたが、スパ後の身体はしっとりとした感じである。
コテージに戻り、少しお洒落に着替えると予約していたバンフラへと向かう。
受付ではまたしても英語、しかし、コマオはもう動じない。
この旅で得たことだが、とりあえずreservationと部屋番号を言えばリゾートでは問題がない。
それに英語ばかりの生活だと自然に相手の言うことが把握できる気がする。
あくまでも気がするだけだが。
バンフラの料理はもちろん全てタイ料理である。
メニューには日本語のルビもあり、分かり易かった。
とにかく量が多いのと生姜、ココナッツの味付けにコマオらはこてんぱんにやられた。
しかし、とても美味しかった。
食事中、1人の女性スタッフがコマオらの席を訪ね、笹の葉一枚で魚と釣竿を作るという手芸を披露してくれた。
説明は全部英語である。
「いい?よく見てて。この笹で魚を作るから。魚よ、魚」
「この笹はさっきそこで取ってきたの」
「こうやってナイフで切って、手で編みこんでいくわ」
「ほら出来たでしょう。大漁ね」
たぶんこんな感じだったとコマオは思う。
非常にユニークなおもてなしであった。
翌日、コマオは当たり前に時差ぼけ中である。
その日も朝焼けを撮影し、嫁の起床を待つ。
8時にフシカフェで朝食をとっていると、ジョイさんが訪ねてきた。
今晩のディナーにフシカフェのバーベキューを勧めてきた。
異国の地で様々な国の人とバーベキュー、コマオは即決し、この日のディナーは決定した。
小さなリゾート島でできることは限られている。
そもそも何にもしないのがリゾートへ来た目的であるが、コマオはちょっと物足りなくなってきた。
フロントのサトミさんに相談すると、モルディブの首都、マーレに出掛けるのはどうかと言われた。
その日はマーレ観光の予定日なので、コマオらもそのまま予約に入れてもらった。
ライブラリでモルディブの本を借りる。
このライブラリには以前ここを訪れた日本人が置いていってくれた本も多くある。
コマオらは日課の散歩をし、1時間ほどシュノーケリングを楽しんだ。