こんにちは
「うつ、対人恐怖、毒母、コミュニケーション障害など心の悩みを短期間に根本から克服するカウンセリング」をしている心理カウンセラーの吉田亮介です。
今回もメンタルブロック「正気であってはいけない」についてお話を続けたいと思います。
単独でお読み頂いてもわかるように書いています。
最初に、このブログでメンタルブロックという時は、「自分の望むような人生を生きる上で、障害や妨害要因となるような、自分(の人生)を制限してしまうような無意識の思い込み」という意味合いになります。
さて、今回もメンタルブロック「正気であってはいけない」ですが、このメンタルブロックがどんな風に人生を制限するのか、どんな風に無意識に刷り込まれてしまったのかという背景などをお話したいと思います。
昨日ご紹介の2本の記事の中で「突飛な言動で目立とうとする人」というのをご紹介しました。
これが「正気(普通)であってはいけない」というメンタルブロック(思い込み)の特徴のひとつです。
このメンタルブロックが出来た背景としては、そういう普通でないことをすることで自分の大切な人(主にお父さん、お母さん)に振り向いて欲しい、かまって欲しいという気持ちから変わった言動を繰り返す内に、無意識に「正気(普通)であってはいけない」という思い込みが出来ます。
そして、今回、お話するのは、もうひとつの「正気であってはいけない」です。
正気の反対は「気が狂っている」という風なニュアンスになります。「気が狂う」というと強烈なイメージがありますが、要するに「自分で自分を分からなくさせている」と思って下さい。
もしかすると、「統合失調症」のような幻覚妄想(宇宙人に追われている!などの幻覚をみている)をもった人のようなイメージがあるかもしれませんが、そういうわけではありません。その場合は、「思い込み」というより、「脳の障害」という捉え方をします。
ここでいう正気とは、普通の冷静な状態のことで、「正気であってはいけない」というのは普通の冷静な状態ではいけない、いられないということです。
具体的に言うと、「両親に愛されなかった気が狂いそうなほどの絶望的な悲しみや恐れに直面しないように、正気であってはいけない」という風になります。
両親でなくても直面できないような絶望的な事実なら同様ですが、ほとんどのケースでは両親もしくは両親に代わる存在です。
ちょっとわかりにくいので具体的に説明しますね。
小さいころあなたが、お父さんやお母さんに愛されていないと感じたとします。
小さいあなたにとっては、お父さんとお母さんというのは世界のほとんど全てといっても過言ではないほど絶対的な存在です。
そのお父さんとお母さんに愛されていないという事実は、あなたにとって世界が崩壊するほどの絶望的な事実です。
まさしく、気が狂いそうになります。
正気ではいられません。
なぜなら、正気であるということは「両親に愛されていない」という事実と直面してしまうからです。
だから「自分で自分を追いつめて分からなくさせます。」
ひきこもりの子供や、不登校の子供が暴れて壁に穴を開けたりすることがあります。
一概には言えませんが、程度の差はあれども、今説明したようなこと「両親に愛されていない」という事実から目を逸らすためにやっていることもあります。
さらにイジメなどにあっていたなら「誰からも愛されない」という事実から目を逸らすためにやっていることもあります。
※ここで言っている事実というのは本人からみた事実ということです。
「両親に愛されていない」「誰からも愛されない」というような絶望的な悲しみや恐れを感じないように、それを自分や他人に対する怒りや憎しみに転化しているのです。
それが怒りとなって壁に穴をあけたり、暴れたりするわけです。
ひとつの自己防衛の現れとも言えると思います。
自暴自棄になることで、自分で自分を分からなくさせているわけです。
では、どうすればいいのか?
このレベルになるとプチアドバイスでどうにかなるものではありません。
強いて言えば、壁に穴をあけるのは自分の手も傷めるので、クッションなど柔らかいものを叩くといいと思います。
もちろん、一時的な応急処置に過ぎません。
また、「愛着を感じていはいけない」というメンタルブロックの説明記事も合わせて参考にしてみて下さい。
程度の差はあれども、自分自身がまさにその状態にあるなと感じて、解決を望む方はぜひプロのカウンセラーを頼ってください。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
心理カウンセラー 吉田亮介