夢のテレビ電話 | こむぎブログ~猫とコンピュータ~

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3匹のお姉ちゃん猫と3匹の弟分猫たちの日常と6匹の猫たちが登場する変な猫マンガ。
そして昔のパソコンあれこれ。

【喫茶吉祥寺のカウンター】

晩秋の喫茶吉祥寺です。

マスターが商店街のスーパーで買い物をしてくるというので、店番を任された麦ちゃんです。

カウンター席に童子さんが座ってケーキセットを食べているところに、みどりちゃんとやまはちゃんがやってきました。

 

みどりちゃん「あら?また新しいアイテムを手に入れたわね」

童子さん  「20年前のスマホよ、テレビ電話もできるのよ」

麦ちゃん  「今なら驚くこともないけど、20年前と聞くとすごいわねー」

 

 

【FOMA SH2101V】

NTT Docomoが2002年に開始した第3世代(3G)移動体通信[FOMA]の第一弾端末として発売されたFOMA SH2101Vの3Dモデルです。

 

ミニノートPC型の本体と、その右に通話で使用するBluetooth接続の専用ハンドセットが一組になっていて、本体はカバンやポケットに入れた状態でハンドセットを使って通話をすることができます。

また、本体のヒンジ(開閉軸)部にカメラが組み込まれていて、FOMAならではの高速通信の利点を活かしたテレビ電話もできました。

 

SH2101の型番のとおり、シャープ製のFOMA端末で、当時ベストセラーPDA(携帯情報端末)だったザウルスを内蔵した、今のスマホに近い性能を誇る端末でした。

 

 

【普及しなかった初期のFOMA端末】

スマホと同じようなことができるのであれば、当時大ヒット商品となっていたはずなのですが

 ・ハードウェアが豪華すぎたため、本体価格が10万円以上と高価だった

 ・当時のFOMA回線利用料が高く、テレビ電話やネットブラウジングにはまるとパケ死する

 ・ザウルスの豊富なアプリをインストール出来ないようにしていた

などの理由で、このSH2101Vは注目を集めたもののセールスは振るわず後継機種も出ずに終了しました。

 

やはりiアプリでゲームに課金したり、iモードサイト閲覧でパケ死するほど利用者がお金をつぎ込んでくれたので、iモードの対抗となる可能性のあったスマホにはDocomoだけでなくAUも積極的ではありませんでした。

 

今になって「世界初のスマホ(これはちょっと違う)」「未来を先取りした情報端末」などと言われるようになったSH2101Vですが、日本がスマホ大国になれなかったのは、大手キャリアだけの責任だけではなく、国策として安価な高速携帯通信網の普及につとめなかった当時の官庁の責任も大きいと思います。
 
日本でのスマホの普及率は高いのですが、スマホ本体は外国製、利用するネットサービスも外国資本と、スマホを使えば使うほど諸外国に利益を供与するばかりになってしまったのは残念です。
 

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