【幻の国産ジェット旅客機】
また土居中空港に遊びに来たびわ坊と、それに付き合っているやまはちゃん、引率役の童子さんです。
幻の国産ジェット旅客機YS-33のモックアップ(原寸大模型)が、彩玉県工業会の有志の手で作られて展示されるということで、さっそくそれを見にやってきました。
【実現しなかった国産ジェット旅客機】
戦後初の国産旅客機として製造が始まったターボプロップ(プロペラ)機YS-11の後に続く新型旅客機として計画されたYS-33です。
106~149席の座席数を持つ中型ジェット旅客機でしたが、YS-11のセールスが芳しくなかったことや、その開発に莫大な費用がかかると見込まれたため、結局実現はしませんでした。
このクラスの旅客機はボーイング737やエアバスA320が日本の国内線でも多く採用されていて、世界的にも最も需要の大きなサイズの機体なだけに、もしYS-33が完成していればそれなりの数の機体が世界の空を飛んでいたかもしれません。
【珍しい中型3発ジェット旅客機】
このクラスの旅客機はだいたいエンジンが2機の双発機なのですが、YS-33は垂直尾翼を貫通する形で3つ目のエンジンがついた3発機として計画されました。
YS-33が計画された1960年代後半は、まだ大きな出力を出せるジェットエンジンがなかったことと、エンジンの信頼性が今ほどは高くなかった(とは言え十分な信頼性はありました)ため、エンジンが2基停止しても安全に着陸できる3発機となりました。
以前このブログで記事にした旧ソ連の小型ジェット旅客機Yak-40と同じような理由です。
上の3Dモデルは全日空のボディペイントを施していますが、現代のジェット旅客機と言われても違和感の無いなかなかカッコいい機体デザインで、実現しなかったのは少し残念でした。
どうも飛行機やロケットなど、趣味に走ってばかりのネタばかりですみませんねえ(;^_^A