今日は久しぶりに土曜休です。
今週は現場の暑さにやられて疲れたせいか、帰ってきたらすぐに寝てばかりでした(>_<)
【初音ムギコンサート】
麦ちゃん(初音ミク)、みどりちゃん(鏡音リン)、童子さん(巡音ルカ)の3人が、地元のアマチュアバンドコンサートに登場しました。
みどりちゃんはヤマハのボーカロイドキーボードを持っていますが、童子さんは昔のパソコンにシンセサイザをつないで、楽曲を流します。
【MZ-80につながれたシンセサイザ[AMDEK CMU-800]】
シャープの8ビットパソコンMZ-80C(1979年)の右にあるのは、日本で最も初期に発売されたデスクトップ・ミュージック(DTM)音源のAMDEK CMU-800(1982年)です。
AMDEK(アムデック)という会社は、実はシンセサイザ大手のRoland(ローランド)の子会社で、後に社名をRoland DGに変更しますが、若い人たちにはローランド、ローランドDGの社名のほうが馴染みがあると思います。
CMU-800は65,000円で発売され、当時はまだMIDI規格が策定されていなかったので、制御用パソコンに接続するためにはパソコンごとに異なる接続用インターフェースが別売されていて、それらを買いそろえると75,000円~80,000円もするものでした。
【AMDEK CMU-800】
このCMU-800はアナログシンセサイザで、6chの音源とドラム音源が内蔵され、楽器の音色はアナログボリュームでA・D・S・R(アタック・ディケイ・サスティン・リリース)という音色の4要素をコントロールして音色を作るというものでした。
キーボードをつないで楽器として使用するものではなく、PCのシーケンスソフト上から譜面を打ち込み、楽曲を鳴らします。
シーケンスソフトは今のようにマウスで音色を選んで五線譜に音符を並べていくようなわかりやすいものではなく、キーボードから碁盤の目のような楽譜に音符を手で打ち込んでいくというものでした。
1982年当時、新潟には大型家電専門店は石丸電気と地元の真電(現在はノジマ傘下)と上新電機があり、他にパソコン専門店がいくつか出店していました。
パソコン専門店にはこのCMU-800よく置かれていて、パソコンの内蔵音源ではとても奏でることができない綺麗で美しい音楽が流されていました。
私は楽器は苦手なので、ただ「すごいな~」と店頭で聴いているだけで、これらの機器を手にすることはなかったのですが、1985年頃からパソコンに画期的なシンセサイザ音源のヤマハのFM音源チップが搭載されるようになると、手持ちのPCからもリアルで豪華な音楽が奏でられるようになりました。
CMU-800の3Dモデルを作成するにあたり、Oh!石さんのRetroPC.netのCMU-800を修理する(←記事へのリンクです)を参考にさせていただきました。
Oh!石さんのRetroPC.netには、80年代のレトロPC(シャープ製が中心です)の詳細な情報や写真が掲載されていて、3Dモデル作成の際にはいつも参考にさせてもらっています。
また、ITライターの松尾公也さんがCMU-800に関する記事を書かれています。
コンピュータで音楽を作る時代はこうして始まった(←ITmediaの記事へのリンクです)
コンピュータ・ミュージック草創期の雰囲気がよく伝わってきますが、それよりもバンド活動を通して出会い、若くして亡くなった松尾さんの奥様との思い出とその愛がひしひしと伝わるいい話です。