よる猫…ピクサーのレンダリングツール[RenderMan] | こむぎブログ~猫とコンピュータ~

こむぎブログ~猫とコンピュータ~

3匹のお姉ちゃん猫と3匹の弟分猫たちの日常と6匹の猫たちが登場する変な猫マンガ。
そして昔のパソコンあれこれ。

今夜の猫たちです。

 

【チコちゃんとキョエちゃん(RenderMan V21でのレンダリング】

NHK総合で放送されている新感覚教養バラエティ「チコちゃんに叱られる」に登場する、MCのチコちゃんと、江戸川の黒い鳥ことキョエちゃんです。

 

このブログのCGイラストは、キャラクターの3Dモデルの作成にテトラフェイス社製のMetasequoia(メタセコイア)4と、背景用3Dモデルの作成には3D-CADのTrimble Sketchup(トリンブル・スケッチアップ)を使用しています。

 

 

【3Dモデリングだけではリアルな陰影が出せない】

上はMetasequoia4のモデリング画面ですが、見ての通り立体図形としてのチコちゃんが立っていますが、全然リアルさがないのはそこに正しい影が写っていないからです。

 

そこで、ここに太陽やライトなどを配置して物理的に正確な影を写す必要がでてきます。

そのためのツールがレンダラー(レンダリングツール)なのですが、私はピクサー・アニメーション・スタジオが開発したRenderMan(レンダーマン)を使用しています。

 

Metasequoia4はRenderMan連携機能があり、画面上でライトや太陽をポンポンと配置するだけで、RenderManでのレンダリングが実行できるようになっています。

 

RenderManは非商用での利用に限り、無償で利用できるノンコマーシャル版があり、最近リリースされたRenderMan V22ではいくつかの機能向上があるということで、今回バージョンアップしてみました。

 

 

【RenderMan V22でのレンダリング】

先のチコちゃんの画像と同じデータなのですが、背景の明るさが異なっています。

以前のバージョン(V21)と違いがないように見えますが、実は結構違いが出ています。

 

 

【デノイザー(ノイズ除去機能)の精度向上】

 

RenderMan V21(デノイザーON)

 

RenderMan V22(デノイザーON)

レンダリングは膨大な計算を行うため、画像が生成されるまでに数分から数時間かかります。

計算量を減らせば画像はそれだけ速く生成されますが、画像には計算されなかった部分がノイズとして表示され、ザラザラとした画像になってしまい品位の低い絵になってしまいます。

 

そのため計算量を少なくしても発生したノイズを後処理で目立たなくするデノイザーと呼ばれる機能があるのですが、RenderMan V21でデノイザーを使うと上の絵の通り目障りな輝点が現れます。

 

私はそれまではこの輝点をグラフィックツールで消去していたのですが、V22ではデノイザーの精度がこのように高くなり、後から何も手を入れなくても使えるだけのきれいな画像が生成されます。

 

 

RenderMan V21(デノイザーON)

 

RenderMan V22(デノイザーON)

V21では座敷童子童子さん(右)の背中から足にかけて輝点が見えていますが、V22ではまったく見えなくなりました。

暗いシーンではこの輝点が特に目障りになるので、V22でのデノイザーの精度向上は、非力なPCでレンダリングをしている私には大きなメリットです。

 

 

【レンダリング速度の向上】

また、V22ではレンダリング速度が以下のように向上しています。

 

上のチコちゃんのイラストでの比較では

モデルデータ総頂点数…131158 総面数…118354

使用ノートPC ideapad310(AMD A12-9700P / メモリ12GB)で、解像度1280×720Pixel 双方向トレース サンプリング数64 デノイザーONでレンダリング

 

V21…レンダリング時間33分35秒+ノイズ除去3分05秒 計36分40秒(2200秒)

V22…レンダリング時間27分55秒+ノイズ除去2分00秒 計29分55秒(1795秒)

 

と、約20%ほど高速化しています。これは目に見えて高速化されています。

 

さらにNVIDIA(エヌヴィディア)製のGPUを使用しているPCであれば、RendeaManでAIデノイザーを使用することができ、その場合はCPU単体でのレンダリングの数十倍以上の高速化が見込まれるので、生産性が非常に向上するものと思われます。

 

Metasequoia4のRenderMan連携機能では、RenderManが持つ本来の能力をフルに活かすことはできませんが、3DCGでのライティング(照明設定)が非常に簡単にできるので、初めて3DCGに挑戦する方には一番おすすめしたいです。

 

なお、Metasequoia4は無償で利用できるフリー版がありますが、人物や動物に骨格を入れて色々なポーズをつけるボーン機能や、ここで紹介したRenderMan連携機能は有償版(税込5400円)にアップグレードしないと利用することができません。

 

※記事中のリンク先は、各ソフトウェアの入手先になります

 

 

銀ちゃん銀ちゃん

銀ちゃん「あら、あなた珍しくそんなとこにいるわね」

コタツの上から私の膝の上にいる楓楓を見ている銀ちゃん銀ねえです。

 

 

楓

\

私の膝の上にはあまり乗らない楓カエちゃんですが、今日は私の膝の上でくつろいでいます。

楓「たまにはおとんのご機嫌を取るなり」

 

 

黒い子猫ぐら

しかしカエちゃんが席を離れたスキに黒い子猫ぐらが乗ってしまいました。

 

 

キジトラ4びわ

キジトラ4「今日は楓カエちゃんと黒い子猫ぐら兄に膝をゆずってやるー」

なのでキジトラ4びわ坊は私の膝の上に乗れませんでした。

 

3DCGは奥が深すぎて、独学では限界がありますね(;´Д`)

にほんブログ村 猫ブログ 猫 MIX多頭飼いへ
にほんブログ村