3Dモデリングツール[Metasequoia(メタセコイア)]のアップデートがされました。
今回の目玉は、Pixar社のレンダラー[RenderMan(レンダーマン)20]より実装されたノイズ低減機能を
メタセコイア側から簡単に利用できるようになったことです。
RenderMan連携機能:ノイズ除去オプション…Metasequoia公式サイト
レイトレーシングによるレンダリングは、莫大な演算処理を要求されるため、ハイエンドPCでないと、
その処理に相当な時間がかかります。
私のPCはエントリークラスのノートPC(ASUS製X301A、PentiumB980・メモリ8GB)なので、CGイラストの
1280×720ドット解像度の3DCGのレンダリングでは、オブジェクトの数にもよりますが、だいたい
2時間から4時間程度、レンダリングに時間がかかっています。
Pixar社がリリースしているレンダラー[RenderMan]ではV20より、レンダリングの後処理でノイズ除去を
行うことで、少ないサンプリング数でノイズの目立たない画像を出力できるようになり、短時間で
レンダリング作業を完了できるようになりました。
メタセコイアにはRenderMan連携機能が実装されていたのですが、今回のアップデートにより、
このノイズ低減機能をメタセコイア側から簡単に利用できるようになったので、早速試してみました。
【ノイズ低減機能onでの出力結果(等倍:一部分を切り出し)】
出力解像度…1280×720
サンプリング数…32
ShadingRate…1.0
レンダリング時間19分40秒+ノイズ除去処理3分50秒=計23分30秒
これまで4時間近くかかっていたレンダリングが20分足らずで完了しました。
【ノイズ低減機能offでの同時間での出力結果】
同等の出力結果を得るために、サンプリング数を512にしています。
23分30秒経過後の出力イメージは下のとおりです。
まだレンダリング作業が6%しか進んでいないので、盛大にノイズが出ています。
これまでブログに掲載していたCGイラストは、レンダリングに時間がかかると予想されるものは、
640×480ドットの画像サイズでレンダリングし、それでも時間がかかる場合は、途中で中止し、
ノイズの残った画像をグラフィックツール(ソースネクスト社のPaintGraphic2)の[CCDノイズ低減]
というメディアンフィルターを使ってノイズを目立たなくするなどの加工が必要でしたが、RenderManの
ノイズ低減機能を利用することで、大きなサイズのイメージを高速で出力することができるように
なりました。
このアップデータは極めて有効なので、メタセコイア4.0を使用している方は、ぜひともアップデート
するべきだと感じました。