同居の手順 | コラム・インテリジェンス

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透き通るような…心が…ほしい

何日か休みを取る。スケジュールを強引に合わせる。
こんな機会に休みを合わせなければ二人の休みを合わせることはいつになるかわからない。

まずは周辺エリアの探索を始める。徒歩圏内のお店屋さん、公共施設などを散歩がてら確認する。
クリーニング屋さん酒屋さんなど一軒一軒店内に入り注文したり雑談の中からご近所情報を仕入れる。
彼女はふだん決して人懐っこいとはいえない僕が
一軒一軒如才なくコミュニケーションしているのに驚いている。

女性の一人暮らしの場合、周辺地域とのコミュニケーションは意識的に避けて生活している場合が多い。
クリーニング店にしろ酒店にしろ配達を依頼する機会も少ないし宅配利用も控えめにしている。
防犯上見知らぬ人間に自宅を知られたくはないようなのだ。
しかし二人暮しになればそれらのサービスは積極的に利用することになる。
窓口となる彼女が馴染みやすいようにという計算でコミュニケーションを大切にするのだ。

飲食店も彼女が一人のときでも気楽に利用できそうなお店を探す。
一人の寂しさを紛らわすためにときには馴染みのお店で過ごしてほしいのだ。

平日の日中からぶらぶらしてビールなど飲んでいる地域に馴染みのない顔の男女は警戒される。
何軒も何軒もまわってようやく彼女の気に入った店が何軒かチョイスされる。
引越のためにとった休みの期間中毎日のようにときに昼間からサンダル履きでビールを飲みに行く。
お店の人も馴染み客も興味と警戒心から好奇心溢れる視線を送ってくる。
遠慮がちに質問されるのは僕の仕事と二人の関係。
今後もたっぷりと距離をおいた関係を良好に維持していくための当たり障りのない答弁となる。
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同居を始める際に一番神経を使うのがこの部分である。
女一人で生きてきた彼女になるべくスムーズに生活環境の変化に馴染んでいってほしいのだ。
二人で暮らすということはそういうことも含まれる。と思う。

しかしまたこの期間が二人にとっては蜜月をより濃厚なものにしていく。
馴染みのない街で馴染みのない店で二人を認知告知させていく作業は二人そろっての共同作業。
二人だけのはじめての共同プロジェクト推進委員会はまるで合コンデビューのようなときめきにも似て
いやがうえにも盛り上がりを見せていくのでした。