結局、間に合わなかった


それでも彼女の最期は一人ではなく

好きな音楽を聴いて楽しみ

その曲が終わると同時に

眠るように逝ったとのことだった


霊安室に運ばれた彼女は

綺麗に身だしなみを整えてもらっており

ほんのりと唇に色がついていた


眠っているかのように

安らかな表情の彼女に触れてみると

亡くなる直前まで熱があったためか

まだ少し温もりが残っていた


そのほんのりと温かい頬や額に触れながら

労いと感謝の言葉を告げると

彼女が今にも目を覚まして

話し出すのではないかという錯覚に陥る


しかし、目の前の彼女は

ただ静かに穏やかに眠り続けていた


ー命の温もりー