あの日の日記から考える、ラジオと音楽の力 | COLORweb学生編集部

あの日の日記から考える、ラジオと音楽の力

わたしの日記
 
突然ですが、皆さんは日記をつけていますか。私はその日あったこと、その日に感じたことを徒然なるままに書く日記を中学1年生ぐらいから続けています。ただ、思い立った時に書いているので、毎日書いている時もあれば、2カ月ほど間が空くことも(もはや日記ではない?)。でもこのゆるーく書くスタイルが、日記を継続するコツだったりもします。
 
さて、この8年ほど続いている日記。なかなか捨てられず、大事にとっているんです。明日は3月11日。この機会に、当時の日記を見返してみました。
 
▲約8年分の日記たち。
 
この時期の日記によく書いてあったのは、東日本大震災で再注目されたメディアでもあるラジオと音楽のことでした。
 
わたしとラジオと音楽

東日本大震災の2日前にも地震があったことを、皆さんは覚えていますか?当時中学2年生だった私は、その地震で部活が休みになり、好きなバンドのCDの発売日だったこともあって「買いにいく時間ができてラッキー!」くらいにしか思っていませんでした。
 
そして2日後の大地震。停電が一週間以上続き、ラジオが唯一の情報源でした。
 
もともと平日の夜10時から始まる、学生向けのラジオ番組が好きでよく聞いていたのですが、発生直後は災害情報を伝える放送が多く、大好きなラジオ番組の放送が再開されたのは3月14日からでした。その番組では、多くのリスナーやアーティストからの被災地への応援メッセージや、被災した方の気持ちに寄り添い、前向きになれるような音楽が流れていました。
 
印象的だったのは、「ミュージシャンはこういう時に何ができるんだろう?と悩んだ」とアーティストがラジオで話していたこと。その話を聞いた日の私の日記にはこんな風に書かれていました。
 
「こんな時だからこそ、音楽に救われたい。曲を作ってくれたり、声を届けてくれることが嬉しい。こういう時は役に立たないのではなく、こういう時だからこそ音楽は心の支えになる。」
 
今振り返ってみても、本当にその通りだと思います。続く余震、各地の被害状況を聞いて不安がつのり、何をしていても落ち着かない状況。それを少しずつ日常に戻していってくれたのは、大好きなラジオと大好きな音楽だったんだなぁと改めて気づきました。当時の私、中学生ながらいいこと書いてるなぁ(笑)。
 
当時そのラジオ番組で流れていて、私が心を動かされた曲を何曲かご紹介します。
 
●andymori 『兄弟』
被災地支援のためのチャリティーソングとして配信されたこの曲。ボーカルの小山田壮平さんの優しく、でも力強い声が心に響きます。メンバーが書いたジャケットのイラストも素敵ですよね。
 

 

 

 

解散してしまったandymori、実は震災後に仙台で行われた「OTO NO MORI」という音楽イベントに出演しており、COLORでも取材しています!その時のライブレポートインタビュー合わせてご覧ください。

 


●BUMP OF CHICKEN 『Smile』
復興支援ポータルサイトのCMソングとして制作された『Smile』。2011年9月末日までの期間限定販売で、リリースの収益は、全て東日本大震災の義援金として被災地に寄付したそうです。
 
長文すぎて恥ずかしいので紹介はできませんが、ボーカルの藤原基央さんがラジオで『ガラスのブルース』を弾き語りしてくれたことへの感想を書いた日記も見つかりました(笑)。
 

●音速ライン『空になる』
ギターボーカルの藤井敬之さんが発起人となり、東日本大震災被災者の支援を目的としたチャリティー・プロジェクトONandON Project。その第2弾のチャリティーソングとして配信されたのが、「空になる」(合唱 ver.)。
 
福島の自然のすばらしさ、たいせつさ、ふるさとへの思いが歌い込まれているこの曲を、福島の高校生と再レコーディングして配信したそうです。のびやかな歌声がとても心地よい曲です。
こちらがそのレコーディングの様子。 http://www.fct.co.jp/tsunagaro/song/
 

大停電の夜に何思う?

最後にもう1曲。私が2年ほど前に出会ったceroの『大停電の夜に』という曲をご紹介します。

 

 

 
東日本大震災を受けて作られたわけではありませんが、関東地方を中心に実施された「計画停電」を機に注目された曲です。皆さんはあの大停電の夜に何を思いましたか?

いつかまた大きな地震が来るかもしれない。また大停電の夜が来るかもしれない。その時に何ができるか、備えとして今できることは何か。震災から7年が経つ今だからこそ、感じること考えることがそれぞれあるのではないでしょうか。
 
私の日記の振り返り記事が、もう一度震災について考えるきっかけになればいいなと思っています。
 
Writer:みっきー
Photo:みっきー